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資料展示「-グリム童話誕生200年-「あかずきん」の資料で見るグリム童話」

資料展示「-グリム童話誕生200年-「あかずきん」の資料で見るグリム童話」

資料展示「-グリム童話誕生200年-「あかずきん」の資料で見るグリム童話」の様子です。

公開日:2012年11月7日

「あかずきん」や「ヘンゼルとグレーテル」など、誰もが知っているグリム童話(原題『子どもと家庭のメルヒェン集』)の初版が出版されてから、今年でちょうど200年になります。

グリム兄弟によって収集、編纂され、第7版までにまとめられたメルヒェンは210編に及びます。日本は世界的にみてもグリム童話への関心が高く、明治から現在まで、たくさんのグリム童話や研究書が出版されてきました。

この展示では、数多くのグリム童話のなかでも、もっともポピュラーな物語のひとつである「あかずきん」に焦点をあてて、日本における翻訳の歴史や絵本をみていくことにします。

 

場所:山口県立山口図書館 2F展示コーナー

期間:平成24年11月1日(木曜日)~11月25日(日曜日)

資料紹介

『絵本・新編グリム童話選』
グリム‖[著],毎日新聞社,2001.7,[当館請求記号:J/グリ]
明治22年に「家庭叢書」の第一冊目として出版された『おほかみ』(原題「狼と七匹の子山羊」)。国語学者の上田萬年が翻訳し、浮世絵師の小林永濯が挿絵を描いている。
「ロートケツペン」佐藤天風訳
『女鑑』第267号(国光社,明治35年12月)所収,[当館請求記号:R051/C 1]
日本で初めて翻訳された「赤ずきん」。タイトルの「ロートケッペン」は、「メルヒェン集」における「赤ずきん」の原タイトル“Rotkäppchen”(赤帽子ちゃん)の発音からとったとされる。『女鑑』は明治24年に創刊された、明治期を代表する女性啓蒙雑誌の一つ。
「紅帽子」木村小舟訳
『教育お伽噺』(博文館,明治41年10月)所収,[当館請求記号:379.9/D 8]
明治期のものとしては珍しい挿絵入り。紅帽子はつば広の帽子をかぶっている。おはなしの結末では、「通りかかった猟師が狼をズドンズドンと打っておばあさんと紅帽子を助けてやりました」とあり、狼の腹を切り開くという話にはなっていない。
「赤帽の娘」百島操訳述
『グリム御伽噺』(内外出版協会,明治42年11月)所収,[当館請求記号:999/G 86]
明治期に出版された「赤ずきん」の翻訳は、この本も含め「紅(赤)帽子」が主流だった。大正期以降、「紅頭巾」「赤頭巾」となっていく。
「紅頭巾さん」田中楳吉著
『グリンムの童話』独和対訳 独逸国民文庫 第一編(南山堂,大正3年)所収,[当館請求記号:999/G 86]
「蛙の王様」「荊姫」など全17編がドイツ語と日本語の対訳で構成されている。それまで、「紅帽子」と呼ばれていた「赤ずきん」は、この本で初めて「紅頭巾」と訳された。
『グリム童話集』 (日本児童文庫No.29)
舟木重信訳,アルス,昭和3年11月(昭和57年 名著普及会による復刻版),[当館請求記号:R918/L 1]
「ブレーメンの音楽師」「鶫髯の王様」のなじみの深い物語とともに、「森の中の三人の小人」「うまい商売」「盗みの名人」「賢い百姓娘」などあまり知られていないグリム童話を中心に全14編を収録したもの。表紙の絵は「赤ずきん」を思わせるが、この中には取り上げられていない。
「小さな赤ずきん」(Das kleine Rothkäppchen),グスタフ・ホルティング再話,テオドール・ホーゼマン絵,1842
『複刻 世界の絵本館-ベルリン・コレクション-』(ほるぷ出版 1982),[当館請求記号:JR024/L 2]
グリムの赤ずきんより100年以上前に書かれた、フランスのペローによる赤ずきんの物語を、ホルティングがドイツ語に翻訳し、ホーゼマンが石版画で挿絵を描いた絵本。グリムの赤ずきんはハッピーエンドだが、ペローの赤ずきんは狼に食べられたままで終わる。
『挿絵画家アーサー・ラッカムの世界 2』
アーサー・ラッカム‖[画],新人物往来社,2011.9,[当館請求記号:JR726.5/P 1]
イギリスの人気挿絵画家アーサー・ラッカムによる赤ずきんの挿絵。1909年に出版された『グリム童話集』の英訳本(エドガー・ルーカス訳)に掲載された。
『あかずきん』(「こどものとも」第80号 福音館書店 1962)
グリム原作,大塚勇三訳,宮脇公実画(1996 福音館書店による復刻),[当館請求記号:JP/MI 87]
「こどものとも」は1956年に創刊され、現在まで続く月刊絵本。「ぐりとぐら」や「おおきなかぶ」など今に読み継がれる絵本を数多く世に送り出している。100号までに、グリム童話は「あかずきん」のほか、「七わのからす」(第41号 瀬田貞二案・堀内誠一画)、「七ひきのこやぎ」(第62号 瀬田貞二訳・山田三郎画)が出版されている。
「七ひきのこやぎ」(『母の友 絵本 62』)
グリム∥作,福音館書店,1996.12,[当館請求記号:JP/Y 19]
「七わのからす」(『こどものとも復刻版 41』)
福音館書店,1989,[当館請求記号:JP/H 89]
『Little red riding hood』
by the brothers Grimm,hartcourt brace java,1968.,[当館請求記号:JP/P 66]
『Little red riding hood』
ill.by Bernadette Watts,Nord Sud,1968.,[当館請求記号:JP/W 49]
バーナデット・ワッツによる原書の赤ずきん(“Rotkäppchen” Nord-Süd Verlag Monchaltorf. Switzerland 1968)の英語版。
『赤ずきん』
バーナディット・ワッツ∥絵,生野 幸吉∥訳,岩波書店,1978.07,[当館請求記号:P/ウオ]
バーナデット・ワッツ(1942-)は、現代イギリスを代表する絵本作家で、グリム童話の挿絵を数多く描いている。美しい色遣いで描かれた森や草花、クラシカルで繊細な絵で高い評価を得ており、世界各国で出版されている。
『あかずきん』
大塚勇三∥やく,堀内 誠一∥え,福音館書店,1987.11,[当館請求記号:P/ホリ]
『あかずきん』
ディック=ブルーナ‖さく,かどの/えいこ‖やく,講談社,1994.7,[当館請求記号:P/ブル]
「ミッフィー」(うさこちゃん)で有名なブルーナによる「あかずきん」。他に『白雪姫』『シンデレラ』(グリム童話では「灰かぶり」)がある。どちらも、角野栄子訳で講談社から出版されている。
『シンデレラ』
ディック=ブルーナ‖さく,かどの/えいこ‖やく,講談社,1994.8,[当館請求記号:P/ブル]
『しらゆきひめ』
ディック=ブルーナ‖さく,かどの/えいこ‖やく,講談社,1994.6,[当館請求記号:P/ブル]
『赤ずきん』
グリム‖[原作],フェリクス・ホフマン‖画,大塚/勇三‖訳,福音館書店,2012.6,[当館請求記号:P/ホフ]
フェリクス・ホフマン(スイス 1911-1975)は、「ねむりひめ」、「おおかみと七ひきのこやぎ」など、グリム童話の絵本をたくさん描いているが、もともとは自分の子どもたちのために描いた手描きの絵本がもとになっている。しかし、この『赤ずきん』だけは出版されず世界でたった一冊の手描き絵本として残されていたものが、今年、初めて一般向けに出版された。
『あかずきん』
[グリム‖原作],那須田淳訳,北見葉胡絵,岩崎書店,2012.3,[当館請求記号:P/キタ]
『赤ぼうしちゃん』
グリム‖[原作],マーレンカ・ステューピカ‖さし絵,山本/まつよ‖訳,子ども文庫の会,2009.7,[当館請求記号:P/グリ]
『赤ずきん』
グリム‖[原作],矢川澄子再話,飯野和好絵,教育画劇,2001.9,[当館請求記号:P/イイ]
『赤ずきん』
グリム兄弟‖作,天沼春樹訳,大竹茂夫絵,パロル舎,2005.4,[当館請求記号:P/オオ]
『グリム童話とメルヘン街道』
藤崎 康夫∥写真,くもん出版,1985.4,[当館請求記号:909/L 5]
ドイツ・メルヘン街道のシュヴァルムシュタットにある赤ずきんの博物館。この地方の民族衣装に、頭のてっぺんににぎりこぶし大のキャップがついたずきんがあり、未婚者は赤いキャップのずきんをかぶる。地元では、これが赤ずきんのことといわれている。

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