公開日:2009年4月17日、更新日:2009年5月1日
愛、深まる 山口お宝展に協賛して行う特別展示「吉田松陰 孫子評註」を紹介します。
展示は終了しました。
西の京山口の貴重な歴史的・文化的遺産や、周辺公共施設などに所蔵されている通常みることの難しい「お宝」を一斉公開する「山口お宝展」に協賛して、当館所蔵の『孫子評註』を展示しています。
展示は終了しました。
山口お宝展終了後も、4月29日(水曜日)まで展示を継続しました。
「伯爵乃木希典寄贈」との付箋が付されています。
2冊、請求記号:Y399
中国の兵法書『孫子』(そんし)について吉田松陰が批評・注釈を加えた書です。
松陰が、門下生の久坂玄瑞(くさかげんずい)に与えた自筆本(通称・久坂本)を、明治41年(1908)、乃木希典(のぎまれすけ)が写真版として復刻し、同好者に配布したものです。当館へは、明治42年(1909)に乃木自身から寄贈されました。
原本の久坂本は、表紙の書付によれば、安政6年5月、松陰が江戸送り(東送)になったとき、別れに際して玄瑞に与えたもので、当時松下村塾で使用されていた罫紙を使って松陰が自著したものです。
乃木希典は、長府藩士の子として生まれ、明治になり軍人となります。幼少時は病弱だったこともあり、学問の道を志し、萩藩の藩校・明倫館で学ぶことを望みましたが、父親の反対にあい、松陰の叔父で父親の親友でもあった玉木文之進を頼って萩に出ました。松陰はすでに亡く、希典は直接松陰から教えを受けた訳ではありませんでしたが、文之進を通じてその生き方に大きな影響を受けました。
松下村塾蔵板 2冊、請求記号 Y399/A、門人 中谷實之・久保久清 校
吉田松陰は「孫子」に精通し、松下村塾でもたびたび講義をおこなっています。「孫子」は松陰の座右の書で、江戸の獄においても読んでいた書物でした。
この『孫子評註』は跋文(ばつぶん)によると、安政4年(1857)に門人たちと読んだ際に評したものを、翌、安政5年8月に整理してまとめたものです。松陰没後の文久3年(1863)に松下村塾で発行されました。
『孫子評註』には、内容が異なる数種が残されていますが、これは一般に文久(ぶんきゅう)本と呼ばれているものです。松陰の著書として門下生に大切にされた書であり、松下村塾での書籍刊行事業を知るうえでも重要な資料です。
「愛、深まる 山口お宝展 スタッフ・ブログ」にて、この展示を紹介していただきました。
ふるさと山口文学ギャラリーでは、企画展示「維新のふるさと ―吉田松陰没後150年―」を同時開催しました。展示は終了しました。
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