ふるさと山口文学ギャラリー展示「河上徹太郎を読む」

展示「河上徹太郎を読む」の様子です。

公開日:2010年9月1日

河上徹太郎(かわかみ てつたろう)
明治35年(1902年)1月8日~昭和55年(1980年)9月22日

父・邦彦の仕事の都合上長崎での誕生となりましたが、本籍は岩国市であり、長崎から神戸、東京と移った後も夏期には必ず故郷に戻り、旧宅ですごしました。

文芸評論家、音楽評論家として活躍し、同人雑誌『白痴群』をともに創刊した中原中也や、小林秀雄、青山二郎などと親交を深め、その生涯に多くの著作を残しました。

今年は没後30年にあたります。これにちなみ、『日本のアウトサイダー』『吉田松陰』『有愁日記』など、徹太郎の著作を紹介します。

展示資料目録

『書名』,出版者,出版年,請求記号,解説(一部)の順に記述しています。

『近代の超克』
創元社,1943,304 H 3
『音樂と文化』
創元社,1946,創元選書,762 H 6
『戦後の虚実』
文學界社,1947,910.26 H 7
『ベートーヴェン』
新潮社,1947,762.4 H 7
『日本のアウトサイダー』
中央公論社,1959,281 I 9
『中原中也、萩原朔太郎、河上肇、大杉栄、内村鑑三ら、明治以来の文学におけるアウトサイダーの系譜を辿りながら、近代日本のインサイダーとは何かを追求した労作。第6回新潮社文学賞受賞。
『旅・猟・ゴルフ』
講談社,1961,KA94
『わがテカダンス』
新潮社,1962,KA94
『女性と愛について』
垂水書房,1963,904 J 3
『文学的回想録』
朝日新聞社,1965,904 J 5
『文芸時評』
垂水書房,1965,垂水叢書,901 J 5
『作家の詩ごころ』
桜楓社,1966,910.28 J 6
『吉田松陰』
文芸春秋,1968,289.1 Y 86
僧黙霖、橋本左内、佐久間象山ら様々な志士との対比のなかで、松陰の人間的魅力が浮かび上がる。史実に対し文学的想像力で肉迫した、徹太郎晩年の代表作。第21回野間文芸賞受賞。
『日本のエリ-ト』
第三文明社,1972,レグルス文庫,281.04 K 2
『自然のなかの私』
昭和出版,1972,作家の自画像3,914.6 K 2
『わが象徴派的人生』
文芸春秋,1972,人と思想,914.6 K 2
『吉田松陰の手紙』
潮出版社,1973,289.1 Y 86
『近代史幻想』
文芸春秋,1974,904 K 4
『わが中原中也』
昭和出版,1974,910.28 K 4
『徹太郎は25歳の時、小林秀雄を介して5歳年下の中也と出会い、以来中也が亡くなるまで交流があった。評論家として、また友として中原中也の詩と生涯について論じた書。
『有愁日記』
新潮社,1975,914.6 K 1
ヴァレリー、マラルメなど自身が徹太郎が影響を受けた文学者をはじめ、モーツアルト、ユダ、吉田松陰など幅広い人物を取り上げ、人が歴史を創るのか、歴史が人を造るのかについて論じた随想集。第3回日本文学大賞受賞。
『都築ケ岡から』
毎日新聞社,1975,現代日本のエッセイ,914.6 K 5
小林秀雄、中原中也、そして吉田健一等との親交。ピアノ、旅、愛犬との狩猟、酒日記など。戦後移り住んだ都築ケ岡からの身辺の記。
『愁ひ顔のさむらひたち』
文芸春秋,1975,Y914 K 5
『第1部吉田松陰から富永有隣、僧月性、世良修蔵、赤根武人、前原一誠など、防長の維新の群像を語る。徹太郎は恒例となった岩国への帰省の折りに、好んで近在の史跡を歩いた。第2部では、「わがトラ箱記」など酒豪で知られた徹太郎のエピソードなどの身辺雑記を収録。
『歴史の跫音』
新潮社,1977,291.09 K 7
『愁い顔のさむらひたち』の続編ともいえる歴史紀行エッセイ。萩の挽歌・前原一誠、下関遊記、大内家の崩壊、東沢瀉、瀬戸内の「海賊」たちの6編を収録。
『わがドストイエフスキー』
河出書房新社,1977,980.2 K 7
『わが小林秀雄』
昭和出版,1978,910.28 K 8
小林秀雄は河上と共に近代文芸批評の創始者とされる。『わが中原中也』の姉妹編。あとがきで、徹太郎は『本書は私の友情の総決算である。と共に、ここに私の小林認識のすべてがある』と書いている。のちに、徹太郎は『ぼくにとっての日本文学は中原中也と小林秀雄だけでいいんです』と語っている。
『史伝と文芸批評』
作品社,1980,914.6 L 0
『西欧暮色』
河出書房新社,1982,Y Ka94
『中原中也詩集』
角川書店,1989,角川文庫 ,Y911.5 L 7
『ドン・ジョヴァンニ』
講談社,1991,講談社学術文庫 ,R766.1 M 1
音楽批評から出発して近代文芸批評の確立者となった徹太郎が、30年間にわたって書き継いだモーツァルト論。音楽評論家としての徹太郎の代表作とされる。
『幕末維新随想』
河出書房新社,2002,Y215.8 N 2
『クラシック随想』
河出書房新社,2002,Y760 N 2
『私の詩と真実』
講談社,2007,講談社文芸文庫 ,Y914 N 7
小林秀雄、中原中也らとの交流。音楽への強い関心。ヴェルレーヌやジッドらの影響など、徹太郎の精神形成の過程がうかがえる自伝的連作エッセイ11篇。第5回読売文学賞受賞。初版は1954年(新潮社)。
『吉田松陰』
講談社,2009,講談社文芸文庫 ,Y289 Y 86 N 9

翻訳書

『悲劇の哲学(レオ・シェストフ著)』
芝書店,1934,138 G 6
『西洋音楽史(パウル・ベッカー著)』
創元社,1941,762 H 1
『芸術論(アンドレ・ジイド著)』
第一書房,1942,701 H 2
『フランス近代作家論(シモンズ著)』
創元社,1947,創元選書,950.2 H 7
『叡智(ポール・ヴェルレーヌ原著)』
穗高書房,1947,951 H 7
『アメリカその日その日(ボーヴォワール著)』
新潮社,1956,955 I 6

評伝

『河上徹太郎(高橋英夫著)』
小沢書店,1984,910.28 L 4
『河上徹太郎私論(遠山一行著)』
新潮社,1992,,Y910 M 2

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