子ども読書支援センターニュース No.82
2011年3月25日
山口県子ども読書支援センター発行
(山口県立山口図書館内)
TEL:083-924-2111 FAX:083-932-2817
山口県子ども読書支援センター発行
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【山口県子ども読書支援センター関連行事】
☆2・3歳児のためのおはなし会
※毎月第1火曜日に開催しています。(閉館の場合は翌週の火曜日)詳細はこちらをご覧ください。
- 日時
- 4月5日(火曜日) 午前11時〜11時20分
- 会場
- 山口県立山口図書館2F 子ども資料室
- 対象
- 2〜3歳児とその保護者。
- 定員
- 約20名程度。(当日参加もできますが、できるだけ事前にお申し込みください。)
☆英語で楽しむおはなし会
- 日時
- 4月23日(土) 午後2時〜3時
- 会場
- 山口県立山口図書館2F 子ども資料室
- 対象
- 幼児から小学生
- 内容
- 福岡アメリカン・センター マイケル・チャドウィック館長による英語の読み聞かせ他
- 定員
- 20名(要申込)
【3月のおはなし会で使った絵本】
- たべたいな(赤ちゃん絵本) みやまつともみ作 福音館書店 2009
- ブルルルル −はるはまだ? イルソン・ナ作 光村教育図書 2010
- おきがえいろいろかくれんぼ(赤ちゃん絵本) いしかわこうじ作・絵 ポプラ社 2006
- みんなうんち(大型絵本) 五味太郎さく 福音館書店 2011
【新刊児童書から】(本の価格は消費税抜きの価格です。)
<絵本-3,4歳から>
- 『りんごがコロコロコロリンコ』 三浦太郎作 講談社 2011.1 \1500
- ぞうさんがりんごを取ろうとしたそのとき、りんごがすべって、コロコロコロリンコ。りんごは、きりんさんの上を転がって、次にかばさん、らくださん、フラミンゴさんと、いろいろな動物の背中の上を転がっていく。りんごは一体どこまでいくのかな?シンプルでわかりやすい絵と擬音も楽しい一冊。
<絵本-5,6歳から>
- 『あらうよバシャザブーン』 K.チュコフスキー作 G.アレクサンドロヴァ絵 田中潔訳 偕成社 2011.2 \1400
- 毛布にシーツ、ズボンやシャツ、アイロンもよごれん坊のぼくを見るなり逃げだした。どうしてみんな逃げていくの?そこへ突然、洗面台の王様、バシャザブーンが現れた。そしてブラシを呼ぶとぼくをゴシゴシ洗い出した。すると……。リズミカルな文章が楽しい、ロシアの児童文学作家の作品。
- 『うみぼうず』 杉山亮作 軽部武宏絵 ポプラ社 2011.2 \1200
- ある年の春、毎年たくさん捕れるはずのニシンが全く捕れなくなった。掟を破って遠い海へ舟を出すことにした漁師たちは帰ってこない。ついに、おじいさんと一緒に暮らす男の子だけは、漁をするため仕方なく舟を出すが、二人がそこで見たものは……。「杉山亮のおばけ絵本」シリーズの一冊。
- 『しごとをとりかえたおやじさん』 山越一夫再話 山崎英介画 福音館書店 2011.2 \800
- 昔、気むずかしくて怒りっぽいおやじさんがいた。おやじさんは年がら年中、おかみさんのやり方が気に入らないと、がなり立ててばかり。そこでおかみさんは、お互いの仕事をとりかえようと提案。おやじさんは大喜びで、おかみさんの仕事をすることになったのだが……。ノルウエーの昔話絵本。『こどものとも』(1974年刊)が「こどものともコレクション2010」としてハード化されたもの。
- 『スティーヴィーのこいぬ』 マイラ・ベリー・ブラウン文 ドロシー・マリノ絵 まさきるりこ訳 あすなろ書房 2011.1 \1300
- ある朝、スティーヴィーは庭で子いぬを拾った。お父さんといっしょに、ブラシをかけたりミルクを飲ませたりするうちにうちで飼いたくなったスティーヴィー。でも、「飼い主を捜すのが先だよ」とお父さんに言われ……。子犬をいっしょうけんめいにかわいがる子どもの姿がほほえましい作品。原作は2000年の出版。
- 『みてよぴかぴかランドセル』 あまんきみこ文 西巻茅子絵 福音館書店 2011.2 \1200
- もうすぐ1年生のかこちゃんは、買ってもらったばかりのランドセルを背負って、野原へ出かけて行った。そこで出会ったきつねの子は、ランドセルを背負わせてもらう。次に会ったうさぎの子も、ランドセルを背負わせてもらう。ところが、その次に会ったねずみの子が背負うには、ランドセルは大き過ぎて……。ぴかぴかのランドセルをもらった嬉しさが伝わってくる絵本。
<絵本-小学校3,4年生から>
- 『ながいながいよる』 マリオン・デーン・バウアー文 テッド・ルウィン絵 千葉茂樹訳 岩波書店 2011.1 \1700
- 太陽がいなくなって、長い長い夜が続いている。カラスやヘラジカやキツネがそれぞれの方法で太陽を連れ戻そうとするが風に「違う違う」といわれてしまう。そして、風に「あなたにしかできない」といわれたのは……。3色の絵の具だけで描かれた冬の夜の場面が印象的な絵本。ゴールデン・カイト賞(絵本・文部門)受賞作品。
- 『どうぶつどうしてどんどんどんと』 マイケル・フォアマンさく アーサー・ビナードやく 岩崎書店 2011.2 \1500
- ある真夜中、世界中の動物たちがどんどんどんとぼくの街にやってきて、ぼくの家の前で歌を歌い出した。そして、ゾウにやさしく持ち上げられたぼくは、動物たちと一緒に街をまわった。動物たちは訴える、大切な環境が壊されていることを。ケイト・グリーナウェイ賞受賞の作家による環境保護を訴える作品。訳者は中原中也賞受賞詩人。
<絵本-小学校5,6年生から>
- 『わたし、ぜんぜんかわいくない』 クロード・K・デュボア作・絵 小川糸訳 ポプラ社 2011.2 \1200
- パパはわたしがかわいいって言うけど、そんなのウソ。わたし、全然かわいくないもん!パパは心が大事だって言うけれどそうかなぁ。ひとりの少女を通して、美や心について問いを投げかける絵本。
<読み物-低学年向き>
- 『パパはステキな男のおばさん』 石井睦美文 あおきひろえ絵 BL出版 2011.2 \1200
- 小学2年生のまりの家では、ママが会社で働き、パパは家にいて、料理や洗濯、掃除をしている。授業参観にパパが来て、友だちにおかしいと言われたことから、どっちがいいか考えるようになって……。1988年に出版された作品を加筆修正、新たに絵を書き直したもの。
- 『木いちごの王さま』 サカリアス・トペリウス原作 きしだえりこ文 やまわきゆりこ絵 集英社 2011.2 \1500
- テッサとアイナの姉妹は木いちごにまぎれこんでいた小さな虫を助けた。その後、森へ木いちごを摘みに出かけ、迷子になってしまう。おなかがすいた二人が食べ物を望むと次々と不思議なことが起こって……。「フィンランドのアンデルセン」と呼ばれるトペリウスの物語をやさしい文章と絵で刊行。
- 『とらわれのフェルダ』 オンドジェイ・セコラ作・絵 関沢明子訳 福音館書店 2011.2 \1400
- 隣の国から逃げてきた黒ありのフェルダ。着いたところはなんと敵国赤あり国。捕らわれたフェルダは、次々といろいろな虫たちのもとで様々な仕事をさせられて、ハラハラドキドキの連続。トビケラの子どもたちのためにお話会を開いて語るおはなし三話も楽しい。チェコの新聞の編集記者、挿絵画家の著者が新聞の子ども欄に連載した「ありのフェルダ」シリーズ三部作の第2作目。
<読み物-中学年向き>
- 『アーベルチェの冒険』 アニー・M・G・シュミット作 西村由美訳 岩波書店 2011.4 \720
- 広い世界での冒険を夢見る14歳の少年アーベルチェは開店したデパートのエレベーターボーイになった。ところが開店の日一番上のボタンを押すと、エレベーターは屋根を突き破って飛び出してしまった。アーベルチェとお客の四人は世界を旅することに……。オランダで人気の冒険物語。
<読み物-中学生向き>
- 『UFOはまだこない』 石川宏千花著 講談社 2011.1 \1400
- 中学1年生の亮太と公平は、同じ団地に住む幼馴染で、小学校時代から周囲に一目置かれる無敵コンビだ。二人の周囲で巻き起こる出来事と友情を描く青春物語。
- 『羽州ものがたり』 菅野雪虫著 角川書店 2011.1 \1600
- 羽州(出羽の国)の村長の娘ムメは、友人カラスとともに濁流に飲み込まれた少年春名丸の命を救った。春名丸は有名な都人小野春風の息子だった。平安時代、東北地方で起きた蝦夷の反乱「元慶の乱」を背景に、友情と勇気を描いた物語。「カドカワ銀のさじシリーズ」の一冊。
- 『ラストラン』 角野栄子著 角川書店 2011.1 \1500
- 74歳のイコさんは東京から岡山まで、5歳の時に亡くなった母の生家を目指し、バイクでツーリングをした。そこで出会った少女ふうちゃんはどうやら12歳の母らしい。ゆうれいの母とのラストランが始まった。『魔女の宅急便』の作者の自伝的な小説。中学生以上向き。
<ノンフィクション>
- 『はらぺこさん』 やぎゅうげんいちろうさく 福音館書店 2011.1 \900
- おなかがすくってどういうこと、どうしておなかがすくのかな。空腹と食欲の関係をわかりやすく説明し、正しい食事、おやつの食べ方を紹介する。『かがくのとも』(2000年刊)がハード化された絵本。幼児から。
- 『このよでいちばんはやいのは』 ロバート・フローマン原作 天野祐吉翻案 あべ弘士絵 福音館書店 2011.1 \900
- ウサギより速いのはチーター、さらに速いのはツバメ、そして新幹線も。そして、この世で一番速いのは……。原作は1960年代のアメリカの作品。『かがくのとも』(2006年刊)がハード化された絵本。幼児から。
- 『本で調べてほうこくしよう』 赤木かん子著 mitty絵 ポプラ社 2011.1 \2000
- 図書館や百科事典の使い方、報告書の書き方などをワーク形式で定着を確認しながら学習できる調べ学習のテキスト。複写して利用可能なワークシート付き。小学校中学年向き。
- 『コルチャック先生 子どもの権利条約の父』 トメク・ボガツキ作 柳田邦男訳 講談社 2011.1 \1600
- ポーランドの裕福なユダヤ人の家庭に生まれたヤヌシュ・コルチャックは、迷い込んだ貧民街で貧しい子どもたちに出会いショックを受ける。やがて医者になった彼は孤児のための施設を作るが、ナチスドイツの軍隊が侵攻し、ゲットーに移ることになる。子どもの権利条約の父とも呼ばれ、ユダヤ人孤児たちと運命を共にしたコルチャック先生の伝記絵本。小学校中学年以上向き。
<研究書>
- 『新版・授業が生きるブックトーク−児童書を使った楽しい授業指導案−』 鈴木喜代春監修 ブックトーク研究会編 一声社 2011.3 \1500
- 小学校1〜6年生の新学習指導要領に対応した内容で、「ブックトークの手引き一覧」「教科別ブックトーク展開例」「実践例」等で構成されている。授業にブックトークを取り入れる有意義を確認できる一冊。『授業が生きるブックトーク』(2007年刊)の改訂新版。
- 『昔話を愛する人へ』 石井正己編 三弥井書店 2011.1 \1700
- 2009年11月に岩手県遠野市で開催された「遠野昔話ゼミナール」での様子をまとめた第一部と、第一線で活躍する研究者や教育者・活動家が、人と人、心と心をつなぐ「昔話力」について語る第二部とで構成された、昔話についての研究書。
以上です。