山口県子ども読書支援センターでは、毎年夏休みに、小学生を対象としたイベントを行っています。今年は、山口大学より教育学部准教授の西尾幸一郎先生をお迎えして、絵本の世界をもとにした「防災」に関するお話をしていただき、また体験型ワークショップを実施していただきました。
日時:令和7年8月1日(金) 13:30~15:30
会場:県立図書館 第2研修室
参加者:39名(子ども24名、大人15名)
当日の様子
はじめに、図書館職員が絵本『きのうえのおうちへようこそ!』(ドロシア・ウォーレン・フォックス作、偕成社、2017年)』の読み聞かせを行いました。
その後、西尾先生のもとで学んでいる大学生のお兄さんお姉さんから、絵本の内容をにちなんで防災に関するお話がありました。
次に絵本の場面に照らし合わせながら、身近なものを用いた防災グッズの工作に取り組みました。
1つ目は、絵本にも登場した枕です。大きなビニール袋とA4サイズの紙10枚を使って作りました。最初にビニール袋を振り回して袋の中に空気を入れ、袋の奥に紙2枚を入れます。残りの紙をクシャクシャに丸め、ビニール袋中の2枚の紙の間に敷き詰めて、最後に袋の余った部分を折りたたんでテープで止めて完成です。完成した枕を、さっそく頭の下に敷いて寝転びました。
2つ目はランタンです。和紙にそれぞれ好きなものの絵を描いて、電池式の小さなライトに貼り付けました。ランタンが完成したら部屋を暗くして、みんなで一緒に灯しました。災害時は電気が使えなくなり避難所が暗いかもしれないことを想像して、実際に災害が起きたときの避難所の様子を体験しました。
その後、グループごとに身振りによる伝言ゲームにチャレンジしました。一列に並んで、先頭の人だけに生き物に関するお題が示され、それを次の人へ伝えていきます。声を発さずに伝えることは難しくもありましたが、思い切って体を動かし、何の生き物かが伝わるよう頑張りました。正解が発表されると、喜んだり驚いたり、大きな声が上がりました。災害時には自分の思っていることや困っていることを言葉にして周囲の人に伝えることがとても大切なのだと学ぶことができました。
最後に、地震が起こっている場面のイラストを見て、危険な箇所を探しました。グループでどういうことが危険なのかについて話し合いながら、見つけたところを丸で囲んでいき、いくつ見つかったか数を数えました。どのグループも、多くの箇所を見つけることができました。
今回のイベントは、楽しみながら防災について学び考えるとても有意義な時間となりました。参加した子どもたちからは、「とても楽しかった」「何か困ったときにどうすればいいか考えようと思った」「これからの学習に役立てたい」等の感想が寄せられました。

絵本の読み聞かせ

枕作り

ランタンを灯して伝言ゲーム

危険な場所探し