日時:令和7年11月7日(金曜日) 13:30~15:30
会場:山口県教育会館 第5研修室(オンライン配信あり)
内容:【講義】「令和の日本型学校教育と学校図書館」
【講師】鎌田 和宏 氏(帝京大学教育学部 教授)
参加者:会場50名
オンライン48回線(1回線の複数名受講あり)
今回は、帝京大学教育学部 教授 鎌田和宏先生を講師にお招きしました。鎌田先生は、東京都で複数の小学校でのご勤務を経て現職となられました。教育方法、社会科教育、情報リテラシー教育を専門に研究されています。その他、日本学校図書館学会副会長、日本社会科教育学会理事、放送大学客員教授、文部科学省子供の読書活動推進に関する有識者会議委員なども務めておられ、全国各地でも講演をされています。
始めに、鎌田先生が執筆されたり監修されたりした本の紹介がありました。(掲載は一部です)
- 『先生と司書が選んだ調べるための本』(少年写真新聞社,2008.8)
- 『協働する学校図書館 小学校編』(少年写真新聞社,2010.7)
- 『入門情報リテラシーを育てる授業づくり』(少年写真新聞社,2016.8)
- 『学校司書のための学校教育概論』(樹村房,2019.3)
- 『探究学校図書館学 第3巻』(全国学校図書館協議会,2020.9)
- 『シリーズ学びの環境デザインを考える 第3巻』(悠光堂,2022.7)
- 『手書きでもデジタルでもまとめ・発表カンペキBOOK』全5巻(ポプラ社,2023.4)
その他にも鎌田先生が関わられた本は、県立図書館でも所蔵しておりますので、ご興味のある方はぜひご利用ください。
その後は、参加者でグループワークの時間となりました。
テーマは以下の通りです。
Q1【読書実態】あなたの学校の子どもたちは,どれくらい本を読んでいますか?
Q2【学校図書館活用実態】あなたの学校の学校図書館の利用状況(とりわけ授業での利用)はどのようですか?
Q3【学校図書館支援】あなたの図書館が行っている学校図書館支援はどのようなものですか。学校からの反応はどのようなものですか?
会場では、グループに分かれ、教諭や学校司書、公立図書館職員とそれぞれの立場からの意見が交わされていました。オンラインでは、zoomのブレイクルームで協議が行われました。
特に会場では、各グループに鎌田先生も入られ、活発な協議が行われていました。
その後、子どもたちにとっての生きる力を育む読書、学校図書館の整備、国の施策や動向(「第五次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」)等について、豊富な資料を使って、鎌田先生が関わったエピソードも踏まえながらお話しいただきました。業務の中でのAIの活用や活用に関わる学校・学校図書館の運営についてもご示唆いただきました。
鎌田先生の圧倒的な知識と技術、多岐にわたる講義により、参集・オンライン双方の受講者に学校図書館運営への熱意が届けられました。
受講者からは「生徒の学習基盤を作るため、また生きる力を育むために図書館を上手く活用していくことの重要性を感じた。」「AIがさらに躍進していく中で、学校図書館はどうあるべきか、その役割がわかった」「図書資料の充実の必要性も再認識した。」などの感想が寄せられ、実りの多い研修会となりました。


