子ども読書支援センターニュース  No.110

         2013.7.25 

山口県子ども読書支援センター(山口県立山口図書館)発行

       TEL083-924-2111 FAX083-932-2817

       https://library.pref.yamaguchi.lg.jp

【山口県子ども読書支援センター関連行事】

☆2、3歳児のためのおはなし会

○日 時:平成25年8月6日(火) 午前11時~11時20分  ○会 場:県立図書館 こどもとしょしつ

○対 象:2、3歳児とその保護者  ○内 容:絵本の読み聞かせなど

《7月のおはなし会で使った絵本》

『のりものつみき』(赤ちゃん絵本) よねづゆうすけ/作 講談社 2011

『ちゅるちゅるベタベタ』(紙芝居) 得田之久/脚本 和歌山静子/絵 童心社 2008

『ごぶごぶごぼごぼ』(赤ちゃん絵本) 駒形克己/さく 福音館書店 1999

『ぞうくんのさんぽ』(大型絵本) なかのひろたか/作・絵 福音館書店 1999

【新刊書から】価格は消費税抜き

<絵本-乳幼児から>

『おめんです』 いしかわこうじ/作・絵 偕成社 2013.6 ¥1100

こわーい鬼のおめん、愛嬌たっぷりのおたふくのおめん、真っ赤なだるまのおめん、面白いひょっとこのおめん…。かぶっているのは、誰かな?おめんを取るようにしかけのページをめくると、かわいい動物たちがあらわれる、あっとおどろくしかけ絵本。リアルなおめんが面白く、あてっこの要素もあるので、小学生まで幅広い年齢で楽しめる。いしかわこうじは、ボローニャ国際絵本原画展で入選。著作は、フランス・中国・韓国・台湾など、海外でも数多く出版されている。

<絵本-3,4歳から>

ほら、ぼくペンギンだよ』 バレリー・ゴルバチョフ/作・絵 まえざわあきえ/訳 ひさかたチャイルド2013.5 ¥1400

お父さんにペンギンの本を読んでもらった夜、カメくんはペンギンになった夢を見た。とっても楽しい夢だったので、次の日、黒い背広を頭からかぶって、スリッパをはき、ペンギンの格好をして過ごすことに。カメくんの姿に興味津々の友だちに、ペンギンになる楽しさを話したら、「なりたあい!」ってみんなが真似を始めて…。独創的で感受性の高いカメくんの、のびのびとした豊かな心がみんなにも広がっていく、素敵な絵本。その夜、新しくアフリカのジャングルに住むサルのお話を読んでもらったカメくんは、どんな夢を見た…?

<絵本-5,6歳から>

『かたつむりぼうやとかめばあちゃん』 西平あかね/ぶん・え 大日本図書 2013.6 ¥1300

草むらのなかの小さな小さな家に、かたつむりぼうやと、かめばあちゃんが住んでいる。朝起きて、タンポポサラダを食べてから、ふたりはのんびりと公園におでかけ。かくれんぼが大好きなぼうやと、ばあちゃんの「もういいかーい?」「まーだだよ」という、ほのぼのとしたやりとりは、愛おしいの一言!孫とおばあちゃんのようなふたりの姿、ゆったりと過ぎる時間、懐かしさを感じさせる家の様子や小物の描写など、可愛いらしさがたっぷりと詰まった一冊。

<絵本-小学校低学年から>

『ふしぎなボジャビのき アフリカのむかしばなし』 ダイアン・ホフマイアー/再話 ピート・フロブラー/絵 さくまゆみこ/訳 光村教育図書 2013.5 ¥1400

日照りで食べ物がなくなった動物たちが、赤く瑞々しい実をたわわに実らせた、1本のふしぎな木を見つけた。ところが、木には大きなヘビが巻きついていて、木の名前を当てないと、ここをどかないと言う。そこで動物たちは、サバンナの王様、ライオンに名前を聞きに行くが、シマウマも、サルも、みな大事な木の名前を帰り道で忘れてしまい…。まるで落語のような繰り返しが面白い、再話、絵、ともに南アフリカ出身のコンビによる、愉快なアフリカの昔話。

<絵本-小学校中学年から>

『ちきゅうがウンチだらけにならないわけ』 松岡たつひで/作  福音館書店 2013.6 ¥1400

ほとんどの生きものがみんな、あちこちでウンチをしてもそのままだ。どうして地球はウンチだらけにならないの?この疑問を通して、臭い、汚いといわれて遠ざけられがちなウンチが、自然界でどのような役割を持ち、役立っているかを解説する。次々に登場する、さまざまな生き物たちの絵はリアルで、どんなウンチをするのかもよくわかって面白い。最後の「ひとのウンチはみずにながされてしまう。だれかのやくにだっているのだろうか?」の一言は、深く考えさせるものがある。

<読み物-小学校低学年から>

『やさしい大おとこ』 ルイス・スロボドキン/作・絵 こみやゆう/訳 徳間書店 2013.6 ¥1700

山の上のお城に住む大おとこは、ふもとの村の村人と友だちになりたいと願う心やさしい男である。あまりに巨大で大きな声を発するため、村人は大男を怖がり、耳をふさいで家に閉じこもってしまう。わるい魔法使いが、食べ物を要求しているのだと村人をそそのかすので大男の思いはなかなか届かない。ところがある日小さな女の子グエンドリンが大男の声を聞き、心優しい男であることをおじいさんに告げた…。コールデコット賞受賞画家が贈る、楽しい昔話風創作童話。

<読み物-小学校中学年から>

『ぜんぶ夏のこと』 薫くみこ/著 PHP研究所 2013.6 ¥1300

お母さんと2人暮らしの11歳の美月は、夏休みに親戚のおばさんが経営する海の家で過ごすことになった。陽気で泳ぎが得意な沙耶ちゃんや、さわやかな少年ヒコーキくんと出会う。突然現れたママとのけんか、海のおばさんと信頼関係をこわしたこと、沙耶ちゃんのお母さんのこと、ヒコーキくんとの恋。少女のひと夏の成長を描いたさわやかな物語。

<読み物-小学校高学年から>

『サリー・ジョーンズの伝説』 ヤコブ・ヴェゲリウス/作 オスターグレン晴子/訳 福音館書店 2013.6 ¥2300

100年前の嵐の夜、アフリカの熱帯雨林の森の奥でゴリラの女の子が生まれた。群れの長老から数々の不幸にみまわれると予言された。そのゴリラは軍人に密猟され、象牙商人に売られ、船で運ばれる途中、サリー・ジョーンズという人間の名をつけられて偽造パスポートでヨーロッパに運ばれた。金持ちに買われ、泥棒に仕立て上げられ、さらに捕らえられて世界を放浪することになる。彼女を待ち受ける悲しい数奇な運命を描く。綿密に描かれた絵と展開の速い物語で引き込まれる作品である。

『あたしがおうちに帰る旅』 ニコラ・デイビス/作 代田亜香子/訳 小学館 2013.6 ¥1400

街のペットショップで、住みこみで働かされている話すことができない少女。横暴な店主から「イヌ」と呼ばれこき使われている。彼女の友だちは、お店にいるハナグマのエズミだけ。店主の元を逃れようと、オウムのカルロスも加わり、生まれたアマゾン河口の村へ帰るため、貨物船にもぐりこむ。少女と2匹の過酷な旅が始まる。

<読み物-中学生から>

『インディゴ・ドラゴン号の冒険』 ジェームズ・A.オーウェン/著 三辺律子/訳 評論社 2013.5 ¥1900

 第一次世界大戦のさなか、別世界「夢の多島海(アーキペラゴ)」へ冒険に出るはめになったオックスフォードの3人の学徒。彼らは「守り手」として地図を読み解き、別世界を支配しようとしている冬の王から救うことができるのか。創世記からジュール・ヴェルヌの作品まで様々な物語が貫かれた不思議な世界の物語。ドラゴンシップ・シリーズ1。

<ノンフィクション-小学校低学年から>

『いじめのきもち』 村山士郎/編 小泉るみ子/画 童心社 2013.5 ¥1200

いじめが原因で、自殺したり不登校になったりするニュースが報じられている。いまやいじめは大きな社会問題となっている。小学生や中学生が、いじめられた時どんな気持ちだったのか、 いじめられている友だちを見てどう思ったのか、などといった思いを素直に言葉にして綴った詩を集めた。自分を見つめ、友人関係を問い直す一冊。

<ノンフィクション-小学校中学年から>

『エルトゥールル号の遭難』 寮美千子/文 磯良一/絵 小学館クリエイティブ 2013.6 ¥1200

1890年、トルコ皇帝アブデュルハミルト2世の命を受け、イスタンブールから日本にやってきたトルコの軍艦が約500名以上の乗組員を乗せたまま嵐に遭って紀伊半島沖で沈没した。そのとき串本・紀伊大島の人々は、懸命の救助活動を展開し69名の命が助かった。約100年後、イラン・イラク戦争が激しくなり、テヘランに取り残された日本人を救ったのは、「エルトゥールル号のご恩返しをさせていただきます。」と言ったトルコ大使の大きな決断だった。トルコと日本の友情の原点となる物語。

<ノンフィクション-小学校高学年から>

『ハイパーレスキュー災害現場へ走れ!』 深光富士男/文 佼成出版社 2013.6 ¥1500

 東日本大震災が発生したとき、東京消防庁のハイパーレスキュー隊はすぐさま出動して、気仙沼市の大火災を「スーパーポンパー」の能力を最大限に活用して消火作業に当たった。懸命の消火活動が終わり東京に帰るとすぐに福島第一原発の事故の現場での放水作業の命令が…。139名もの隊員が「屈折放水塔車」を使って使用済み燃料プールに放水を挑み、核の燃料棒を冷却した。阪神淡路大震災や、地下鉄サリン事件でも懸命の救助に当たった。災害救助のスペシャリストである東京消防庁のハイパーレスキューの想定訓練や活動のようす、特殊車両や重機などの装備などを紹介する。

<ノンフィクション-中学生から>

『ぜんぶわかる中学生理科の自由研究 科学の面白さを発見する11テーマ42の実験!』 山村紳一郎/著 成美堂出版 2012.7 ¥900

 「圧力のしくみを調べる」「重力ってなんだろう」など11のテーマごとに3つの実験を写真やイラストを使ってわかりやすく解説。実験の難易度、実験時間や研究をまとめるポイント付き。最後にテーマの選び方からまとめ方まで自由研究を進めるポイントを紹介している。

<ノンフィクション-高校生から>

『キャリア教育のウソ』 児美川孝一郎/著 筑摩書房 2013.6 ¥780

 半分強の若者が学校段階か就労においてつまずきややり直しを余儀なくされている今の時代において、現在、学校や大学で行われているキャリア教育でよいのか。その問題点を探り、自らの進路をつかみとる方法を、青年期教育やキャリア教育の専門家が教える。ちくまプリマー新書。

<研究書>

『演じてみようつくってみよう紙芝居』 長野ヒデ子/編著 石風社 2012.6 ¥1300

 日本発の芸術、紙芝居の魅力を「演じる」「つくる」「あそぶ」の3つの視点から語る。豊富なイラストと写真で実践の仕方もわかりやすく解説。絵本・紙芝居作家である長野ヒデ子が右手和子、やべみつのりと大学で行った講演録を再編集し、加筆訂正したもの。

【県内の動き】

★新阿東図書館開館

阿東地域交流センターに併設している新阿東図書館が8月4日(日)に開館します。

詳細は  http://www.lib-yama.jp/news/pdf/atou-kaikan.pdf

★「わくわく講座」

学校図書館で実際に勤務している司書のお話を聞くことができます。

日時:8月24日(土) 14:00~16:00     場所:岩国市立中央図書館 2階 講座室2

講師:河村 京子 氏(周南市立富田西小学校・学校図書館司書)

演題:「図書室を図書館にするために取り組んできたことと、その課題」

参加費:無料    問合せ:学校図書館を考える会・岩国 0827-43-5335(野嶋) 0827-32-4930(池内)

★学校図書館講演会

日時:8月24日(土) 10:30~12:00   場所:防府図書館 研修室(ルルサス防府 3階)

講師:長利 和則 氏(福岡県小郡市立図書館館長)

演題:「子どもたちの読む・学ぶを支えるために ~学校図書館と市立図書館が連携して~」

参加費:資料代300円   問合せ:学校図書館を考える会・防府 0835-21-5870(事務局:田中)

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