子ども読書支援センターニュース  No.116

         2014.1.25 

山口県子ども読書支援センター(山口県立山口図書館)発行

       TEL083-924-2111 FAX083-932-2817

       https://library.pref.yamaguchi.lg.jp

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【資料点検に伴う閉館のお知らせ】  閉館期間  平成26年2月17日(月曜日)~2月28日(金曜日)

山口図書館、点字図書館、文書館では、県民の皆様が良好な状態で図書や資料を利用していただけるよう、毎年、資料点検を行っています。今年度は、上記のとおり閉館し、点検作業を行います。ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

山口図書館、点字図書館、文書館で共通です。閉館期間中は、資料の閲覧、貸し出し、レファレンス・サービスの受け付けはできません。なお、資料の返却は、資料返却ポストをご利用ください。

【山口県子ども読書支援センター関連行事】

★2,3歳児のためのおはなし会

○日 時:平成26年2月4日(火) 午前11時~11時20分  ○会 場:山口県立図書館 こどもとしょしつ

○対 象:2、3歳児とその保護者  ○内 容:絵本の読み聞かせなど

《1月のおはなし会で使った絵本》

『おめんです』 いしかわこうじ/作・絵 偕成社 2013

『がらがらごろごろ』(紙芝居) 西村敏雄/脚本・絵 童心社 2010

『どうぶつのおかあさん』 小森厚/ぶん 藪内正幸/え 福音館書店 1981

『あぶくたった』 さとうしのぶ/構成・絵 ひさかたチャイルド 2009

『おおきなかぶ』 トルストイ/再話 内田莉莎子/訳 佐藤忠良/画 福音館書店 1995

『たろうくんのじどうしゃ』 山本忠敬/作・絵 チャイルド本社 2006

【新刊書から】価格は消費税抜き

<絵本-乳幼児から>

『あ・あ』 三浦太郎/さく・え 童心社 2013.12 ¥800

おそとではく靴は「く・く」、黄色いひよこは「ぴ・ぴ」。あかちゃんが発するような、2つの音が重なる言葉を集めた、あかちゃんと心が通う絵本。「ぱ・ぱ」、「ま・ま」と呼んだら、パパもママもにっこり。最後は、あかちゃんも満面の笑みで「ふ・ふ」。シンプルながらあたたかく、可愛らしい絵が魅力。同シリーズとして『あー・あー』(童心社)も同時刊行。

<絵本-3,4歳から>

『よふかしにんじゃ』 バーバラ・ダ・コスタ/文 エド・ヤング/絵 長谷川義史/訳 光村教育図書 2013.12 ¥1300

真夜中でござる。黒い切り絵の忍者は、ぬき足さし足、ひらりと見事な身のこなし。しめしめ、この屋敷の者はみな寝ているでござる。そうっと進み、暗闇で耳をすますと、扉に手をかけ…。最後に待ち受ける、奇想天外な展開が楽しい絵本。コルデコット賞受賞画家の、コラージュによる魅力的な表現、加えて長谷川義文の関西弁の訳も、面白さを倍増させている。

<絵本-5,6歳から>

『ぼくだってウルトラマン』 よしながこうたく/作 講談社 2013.11 ¥1300

ウルトラマンに憧れてM78星雲から地球にやって来たウルトラマンユウキ。ところがユウキは、怪獣が怖くて逃げだしてしまう。地球人のけんた達と特訓をするが、逆に絶体絶命のピンチを招き…。ユウキは、敵に立ち向かい、ヒーローになれるのか。かっこいいウルトラマンや迫力に満ちた怪獣は魅力的。情けなくも、必死に戦うユウキを応援したくなる一冊。

『あいうえおんせん』 林木林/作 高畠那生/絵 くもん出版 2013.11 ¥1200

ここは世にも変てこな温泉どころ。50音順75音分の、摩訶不思議な温泉が登場。「あいうえお」は、おとぎばなし温泉。「あ」かずきんの湯に「い」っすんぼうしの湯、絵の中にも「あいうえお」のつく言葉がたくさん隠れている。「かきくけこ」の温泉では…?湯めぐりで言葉遊び、言葉探しが楽しめる、ページの隅々まで目が離せない、おかしな一冊。

<絵本-小学校低学年から>

『あかいほっぺた』 ヤン・デ・キンデル/作 野坂悦子/訳 光村教育図書 2013.12 ¥1400

 女の子の「私」が軽い気持ちでトムのほっぺたをからかったら、それが広がって、トムへのいじめになってしまった。いじめをやめて欲しいけれど、いじめっこのパウルが怖くて言えなくて…。いじめが些細なきっかけで発生してしまい、「私」が臆病なまま傍観者として悩み続ける日々、そして勇気を出していじめをなくすまでを丁寧に描く。ベルギーの絵本。

<絵本-小学校中学年から>

『いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日』 坂本義喜/原案 内田美智子/作 魚戸おさむとゆかいななかまたち/絵 講談社 2013.12 ¥1400

坂本さんの仕事は、牛の命を解いて(殺して)お肉にすること。この仕事が嫌だった坂本さんだが、息子のしのぶくんの「お父さんの仕事はすごかとやね」という言葉に、もう少し仕事を続けようと思った。ところがある日、仕事場の食肉センターに一頭の牛と、牛に「ごめんね」と話しかける女の子がやってきて…。命をいただくことの意味を問いかけてくる絵本。

『犬になった王子 チベットの民話』 君島久子/文 後藤仁/絵 岩波書店 2013.11 ¥1800

大昔。チベットに、勇敢で心優しい、アチョという王子がいた。国民のため、言い伝えに聞く穀物のタネを求めて旅に出るが、蛇王によって犬の姿にされてしまう。困難な道のりを、王子の勇気と希望、そして美しく思いやりのある娘ゴナンの愛によって乗り越えていく、壮大な冒険の物語。チベット人の主食、ツァンパの原料である麦の来歴を伝える。1964年に刊行『白いりゅう黒いりゅう』(岩波書店)に収められた6編のうちの一つ。華麗な日本画の挿絵とともに、再登場した。

<読み物-小学校低学年から>

『こたえはひとつだけ』 立原えりか/作 みやこしあきこ/絵 鈴木出版 2013.11 ¥1100

1週間ぶりにお母さんが病院から家に帰ってきた。ユミは懐かしくてお母さんに飛びつこうとするが、お母さんの腕には生まれたばかりの妹のモミが抱かれていた。それ以来、お母さんもお父さんもモミのことに夢中。お姉ちゃんになったのだからと言われ、がまんさせられることも増えた。寂しくなったユミは、「赤ちゃんなんかいなければよかったのに」とつぶやく。するとどこからともなく怪しげな男が登場して…。妹ができた少女の不安定な心理と葛藤を鮮やかに描いたファンタジー。

<読み物-小学校中学年から>

『謎の国からのSOS』 エミリー・ロッダ/著 さくまゆみこ/訳 杉田比呂美/絵 あすなろ書房 2013.11 ¥1400

パトリックはバリアーを隔てたむこうにある謎の国の天才コンピュータ技師のマックスに連絡を取ろうとするが、つながらない。こちらの世界では正確に時を刻むはずの大時計が狂いはじめた程度だったが、謎の国はバリアーに亀裂が入って大混乱になっていた。パトリックは、すぐに謎の国に向かうが、誤って弟のダニーと姉のクレアも謎の国に迷い込んでしまった…。少年たちの活躍を描く冒険ファンタジー。西日本読書感想画コンクール指定図書にもなった『テレビのむこうの謎の国』の続編。

<読み物-小学校高学年から>

『ふたりの星』 ロイス=ローリー/作 掛川恭子/共訳 卜部千恵子/共訳 童話館出版2013.11 ¥1400

 10才のアネマリーは父母と妹のキアステンと一緒にデンマークで暮らしていた。ナチスの占領による影が次第に一般市民の生活に忍び寄ってくる。あるときは、教会に属するユダヤ人のリストをドイツ兵が持っていった。アネマリーの友人であるエレン一家もリストに入っているため、アネマリーの家にも捜索が入った。エレン一家をスウェーデンに逃がすために多くの人々が協力して奔走する…。ナチスの支配下にあったデンマークを舞台にナチスに翻弄される人々を描いた作品。

『ゾウと旅した戦争の冬』 マイケル・モーパーゴ/作 杉田七重/訳 徳間書店 2013.12 ¥1500

戦時下のドイツの都市ドレスデンでリジーは、母とまだ幼い弟カーリと暮らしていた。父はロシア戦線に赴いている。戦況が悪化し、ついにドレスデンが壊滅的な空襲の被害にあった。一家は母の勤務先の動物園から救い出した子ゾウのマレーネを守りながら、安全な場所を求めて歩き始める。赤軍(ロシア軍)から逃れるためアメリカ軍やにイギリス軍に逃げ込もうとする一家の避難を助けるイギリスの爆撃機の乗組員のペーター。戦争に巻きこまれた動物と人々の心のつながりを描く物語。作者はウィットブレッド賞、スマーティーズ賞など受賞。

<読み物-中学生から>

『官兵衛、駆ける。』 吉橋通夫/著 講談社 2013.11 ¥1400

 姫路城主の息子として生まれ、信長・秀吉・家康に重用され、天下一の軍師と呼ばれた黒田官兵衛。「戦わずして勝つ」という彼の信念や人間性はどのように培われたのか。幼少時代から無血の小田原城開城まで、若き日の黒田官兵衛を生き生きと描く時代小説。2014年NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で話題の人物。

<ノンフィクション-小学校中学年から>

『モンスターと呼ばれたリンゴふじ』 小泉光久/著 土屋七郎/監修 玉城聡/挿絵 汐文社 2013.12 ¥1500

1938年青森県藤崎町に、りんご農家の期待を一身に背負った「園芸試験場東北支場」ができた。病害虫に強く、日持ちがして、長い期間売れ、しかもおいしい新品種を作る研究を始めた。国光にデリシャスを掛け合わせてできた品種は色づきは悪かったが、その他の点でまさに奇跡的な品種であった。のちに「ふじ」と名づけられ、さらに少しずつ品種改良が加えられて全世界に広がっていった。地道な研究を重ねた人びとに光をあて、「ふじ」の歴史をていねいな取材で追ったノンフィクション。

<ノンフィクション-小学校高学年から>

『田んぼの不思議』 安室知/著 小峰書店 2013.11 ¥1400

昔から日本人は田んぼを拓き、整備して米を作ってきた。しかも稲作以外に田んぼをうまく利用して生活していた。田んぼやため池で行うウナギ、フナ、なまずなどの漁労の場として、また冬場に集まるカモなどの鳥を狩る狩場として、イナゴなどの昆虫を採集する場として、あぜの雑草をうまく利用した畜産の場として、田んぼのあぜにダイズやアズキを植えたり稲作の後に行う二毛作の場として…。豊かな生態系と、それを利用してきた日本人の知恵を紹介する。

『ぼくたちはなぜ、学校へ行くのか。 マララ・ユスフザイさんの国連演説から考える』 マララ・ユスフザイ/述 石井光太/文 ポプラ社 2013.11 ¥1500

2012年、パキスタン北西部の町で15歳の少女、マララさんは下校途中に武装グループから銃で頭を撃たれた。教育を受ける権利を主張しつづけていたマララさんだが、奇跡的な回復をとげ、その後国連で演説を行った。故ブット首相が身につけていたピンクのショールを身にまとい、「教育によって言葉を持ち、言葉によって平和を」と教育の重要性を訴えた。その演説からマララさんの思いと、教育、学校の意味を伝える。マララさんは「国際子ども平和賞」「サハロフ賞」等受賞。ノーベル平和賞候補にもなった。

<ノンフィクション-中学生から>

『生物とコラボする バイオプラスチックの未来』 工藤律子/著 岩波書店 2013.11 ¥920

デンプンやミドリムシからプラスチック、トウモロコシから服やタオル、ナタデココから曲げられるディスプレイ、果ては全て植物でできた車まで、環境に優しい技術がどこまで進んでいるのか。ジャーナリストである著者が、自分の父をはじめとするバイオプラスチックを研究する科学者の研究成果をわかりやすく解説。8人の科学者によるコラム「ぼくが科学者を志した理由」もおもしろい。岩波ジュニア新書。

<研究書>

『物語ること、生きること』 上橋菜穂子/著 講談社 2013.10 ¥1000

『獣の奏者』や「守り人」シリーズがどうやって生まれてきたのか、どうやったら作家になれるのかという読者の問いに、上橋菜穂子がこれまでたどってきた道程を語る。祖母に語ってもらった物語体験、様々な読書体験、アボリジニ研究でのフィールドワーク体験…。作品との関係も興味深い。巻末に「上橋菜穂子が読んだ本」のブックリストあり。中学生から大人まで楽しめる。

【県内の動き】

★科学のおはなし会「星ふるまちくだまつ」

○日時 平成26年2月22日(土) 13:30~15:00  ○場所 ほしらんど くだまつ サルビアホールB

○内容 星や隕石のはなしと本の紹介、“じつにおもしろい”実験  ○講師 土井美香子さん(NPO法人 ガリレオ工房理事)

○対象 小学生以上   ○定員 80名(要申込・・電話又は下松市立図書館窓口)  ○参加費 無料

○主催・問合せ・申込 下松市立図書館(0833-41-0093)

詳細は http://www.library.city.kudamatsu.yamaguchi.jp/kagaku.pdf

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