ふるさと山口文学ギャラリー企画展「国木田独歩とやまぐち」の展示の様子です。

国木田独歩(1871〈明治4〉年~1908〈明治41〉年)は、千葉県銚子に生まれましたが、山口県とゆかりが深く、岩国や柳井、熊毛や山口と、県内に多くの足跡を残した小説家です。小説「武蔵野」で近代文学における自然描写の新境地を開いた国木田独歩は、日露戦争後の文壇で、自然主義文学の先駆者として高く評価され、その評価の絶頂のなかで死去しています。

国木田独歩の小説には、青年時代を過ごしたやまぐちの風景や出会った人々が、折に触れて登場しています。短編集『運命』は、「馬上の友」「画の悲み」など、やまぐちでの少年時代の体験を素材とした小説が多く収録されていることでも知られています。

今回は、山口県立大学郷土文学資料センターが所蔵する資料に、山口県立山口図書館の所蔵資料を加えて、展示を行います。これらの資料を通じて、国木田独歩とやまぐちの関わり合いをうかがうことができればと考えています。

期間: 平成31年1月8日(火曜日)〜4月25日(木曜日)

場所: 山口県立山口図書館2階 ふるさと山口文学ギャラリー

主催: 山口県立山口図書館、山口県立大学郷土文学資料センター

共催: やまぐち文学回廊構想推進協議会

関連行事

図書館おとな塾「国木田独歩とやまぐち」
日時:平成31年3月23日(土)、場所:山口県立山口図書館2階 第1研修室
詳しくは、開催情報のページや、開催報告のページをご覧ください。

展示資料

山口県立山口図書館所蔵資料については、書誌情報にリンクしています。

国木田独歩とやまぐち

『少年伝記叢書号外 吉田松陰文』
(国木田独歩 編 民友社 1896)
『少年伝記叢書号外 横井小楠文』
(国木田独歩 編 民友社 1896)

独歩の幼少期 岩国・山口・萩

『抒情詩』
(国木田独歩、松岡國男、田山花袋、太田玉茗、嵯峨の屋小むろ、宮崎湖処子 著 民友社 1897)
『武蔵野』
(国木田独歩 民友社 1901)
『運命』
(国木田独歩 左久良書房 1906)
「少年界」第二巻第九号
(金港堂 1903)

波野英学塾の挑戦 熊毛での生活

『独歩集』
(国木田独歩 近事画報社 1905)
『独歩集』
(国木田独歩 彩雲閣 1908)
『独歩集』
(国木田独歩 梁江堂書店 1913)
『独歩集』
(国木田独歩 大鐙閣 1917)
『濤聲』
(国木田独歩 彩雲閣 1907)
『独歩遺文』
(国木田独歩 日高有倫堂 1911)
『脚本酒中日記』
(国木田独歩 原作、眞山青果 脚色 新潮社 1919)
『脚本叢書酒中日記』
(国木田独歩 原作、吉田絶景 述 榎本書店 1922)

柳井への転居、そして東京へ

『武蔵野』
(国木田独歩 彩雲閣 1909)
「小天地」第二巻第十一号
(金尾文淵堂 1901)
「青年文学」第十三号、第十四号、第十五号
(青年文学会 1892-1893)

上京後の国木田独歩

国木田独歩書簡
(国木田収二、富永徳磨、尾間明宛 1894)
『愛弟通信』
(国木田独歩 左久良書房 1908)
『独歩書簡』
(国木田治子 編 新潮社 1910)
『英文の友 第二巻 三美人』
(国木田独歩 小川尚榮堂 1902)
『陶庵随筆』
(西園寺公望 著、国木田哲夫 編 新聲社 1903)
『病牀録』
(国木田独歩 述、眞山青果 編 新潮社 1908)
『独歩集第二』
(国木田独歩 彩雲閣 1908)
『渚』
(国木田独歩 彩雲閣 1908)
『欺かざるの記 前篇』『欺かざるの記 後篇』
(国木田独歩 左久良書房 1908-1909)
『黄金の林』
(国木田独歩、国木田治子 日高有倫堂 1909)
『独歩小品』
(国木田治子編 新潮社 1912)
『女学世界』第二巻第十一号
(博文館 1902)
『青年界』第一巻第六号
(金港堂 1902)
『新聲』十一編第一号
(新聲社 1904)
『新古文林』第一巻第一号
(近事画報社 1905)
『戦争文学』五月之巻
(育英舍 1904)
『趣味』第二巻第四号
(彩雲閣 1907)
『趣味』臨時増刊早稲田號
(彩雲閣 1907)
『文章世界』第二巻第十四号
(博文館 1907)
『文章世界』第三巻第一号
(博文館 1908)
『新小説』第十三年第八巻
(春陽堂 1908)
『趣味』擴大號 文豪国木田独歩 新進作家小説篇
(易風社 1908)

関連展示:国木田独歩と出版

「武蔵野」「牛肉と馬鈴薯」など、小説家として知られた国木田独歩ですが、雑誌の編集者として、また出版社を経営する出版人としても足跡を残しています。

当館所蔵資料の中から、国木田独歩と関わりのある雑誌・図書などについて御紹介します。

期間:平成31年1月8日(火曜日)~4月25日(木曜日)

場所:ふるさと山口文学ギャラリー 常設展コーナー

展示資料

「国民之友」第362号
(民友社 1897)
「東洋画報」第1巻1号-6号
(敬業社 1903)
「近事画報」第2巻5号-6号
(近事画報社 1904)
『遼陽大戰實冩帖』
(国木田 哲夫 編輯 近事畫報社 1904)
『浮城物語』
(矢野 龍溪 著 近事画報社 1906)
「新古文林」第1巻2号-3号
(近事画報社 1905)

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