井上勝について調べる資料をご紹介します。資料は山口県資料コーナーの他、書庫内にあります。
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人物紹介
- 井上勝(イノウエ・マサル)
- 天保14年(1843)~明治43年(1910)
- 通称:勝、別名:野村弥吉、幼名:卯八
鉄道官僚。萩藩士井上勝行の三男として萩に生まれる。6歳で野村家の養子となり野村弥吉(やきち)と名乗る。文久3年(1863)にロンドン大学へ留学し鉄道や鉱山を専攻 、明治元年(1866)に帰国。その際、井上家に戻り井上勝と名乗る。
明治政府の鉄道事業に携わり、日本最初の鉄道を新橋―横浜間に開通。また、技術者育成に力を入れ、外国の雇い入れ技術に頼らずに逢坂山トンネルを開通。明治23年 (1890)初代鉄道庁長官となる。また、小岩井農場を開設。退官後も鉄道に携わり、明治43年(1910)鉄道視察中にロンドンで病死。享年68歳。
鉄道事業の第一人者として多くの路線を造ったことから「日本の鉄道の父」と呼ばれる。
資料紹介
伝記
- 『子爵井上勝君小傳』(村井正利編 井上子爵銅像建設同志會 1915 請求記号Y289/I57)
- 元鉄道庁事務官であった編者が、井上勝や鉄道の写真を交えて井上勝の生涯をまとめたもの。巻頭に銅像や肖像、大学の卒業証書の写真があり、巻末に勝自身の回顧録『 日本帝国鉄道創業談』を掲載。
- 『鉄道の父井上勝』(三崎重雄著 三省堂 1942 請求記号Y289/I57)
- 鉄道従業員である著者が鉄道開業70周年記念日にあわせて出版。井上勝の生涯を描く。年譜あり。
- 『東海道線誕生 鉄道の父・井上勝の生涯』(中村建治著 2009 請求記号Y289/I57)
- 東海道線開通120周年にあわせて出版。井上勝の生涯と東海道線開通までの過程を小説風にまとめたもの。年表、参考文献あり。
- 『井上勝と鉄道黎明期の人々 鉄道博物館 第3回コレクション展』(鉄道博物館学芸部編集 鉄道博物館 2010 請求記号Y289/I57)
- 鉄道博物館で開催された没後100年記念展の図録。井上勝を中心に明治期の鉄道に携わった人々を紹介。井上勝の役職の変遷が分かる職員録や大学卒業証書、銅像、墓などの写真も多数収録。年表、主要参考文献あり。
- 『井上勝 職掌は唯クロカネの道作に候』(老川慶喜著 ミネルヴァ書房 2013 請求記号Y289/I57)
- 多くの史料をもとに井上勝の生涯を描いた評伝。主要参考文献、略年譜、事項索引、人名索引あり。
人物紹介
- 『長州ファイブ物語 工業化に挑んだサムライたち 萩ものがたり Vol 28』(p45-52)(道迫真吾著 萩ものがたり 2010 請求記号Y215.8/P 0)
- 長州ファイブ5人の活躍を萩博物館の研究員である著者がまとめたもので、井上勝の生涯を分かりやすく紹介した小冊子。
- 『国土を創った土木技術者たち』(p128-137)(国土政策機構編 鹿島出版会 2000 請求記号510.2/N 0)
- 土木技術者の業績と生涯をまとめたもの。
- 『密航留学生「長州ファイブ」を追って 萩ものがたり Vol.6』(p41-48)(宮地ゆう著 萩ものがたり 2005 請求記号Y215.8/N 5)
- 井上勝が開設した小岩井農場ついてまとめている小冊子。
子ども向け
- 『きらり山口人物伝 Vol.3 夢チャレンジ』(p67-83)(夢チャレンジ出版事業刊行委員会制作 山口県ひとづくり財団 2009 請求記号Y280/N 7)
- 萩博物館学芸員による井上勝についての授業をまとめたもの。
- 『土木技術の自立をきずいた指導者たち 井上勝・古市公威・沖野忠雄・田辺朔郎・広井勇 土木の歴史絵本 第4巻』 (p2-7)(かこさとし作 瑞雲舎 2004 請求記号Y510/N 4)
- 土木技術への理解のためつくられた「土木の絵本シリーズ」のうちの1冊。
視聴覚資料(館内視聴のみ可)
- 『日本の鉄道の父 井上勝の挑戦 山口県ひとづくり財団設立記念特別番組』(TYSテレビ山口制作著作)
- 萩開府400年記念に制作された特別番組のDVD。
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