山口とキリスト教について調べる(調べ方案内No.64)

山口県とキリスト教の関わりについて調べるための資料とその探し方をご紹介します。

主な資料は2階の山口県資料コーナーにあります。なお、発行年の古い資料は書庫の中に収納していますので、お探しの資料が見つからないときは、調査相談カウンターにご相談ください。

なお、この調べ方案内の印刷用ファイルはこちら(PDF,999.1KB)です。ダウンロードしてご利用ください。

→関連調べ方案内『山口県の神社・寺院について調べる』

※この調べ方案内は、特定の教派や思想を推奨するものではありません。

山口のキリスト教布教史について調べる

『山口公教史』(加古義一著,加古義一,1897.05,請求記号:Y190/C 7)
明治30年に発行された資料。ザビエルの伝道を起点とし、江戸時代の禁教の様子まで山口県下のキリスト教史をまとめてある。
『山口公教史』を県内図書館から探す。
『復起百年史』(山口カトリック教会百年記念委員会百年史小委員会編,山口カトリック教会,1990.04,請求記号:Y198/M 0)
明治の受洗100年記念誌。山口教会の歴史を中心としてまとめた資料。「山口の切支丹」項で山口のキリスト教史に触れられている。
『復起百年史』を県内図書館から探す。
『長防切支丹誌』(アウグスチノ岩崎太郎著,アウグスチノ岩崎太郎,2005.03,請求記号:Y190/N 5 )
山口ゆかりのキリシタンを人物ごとに紹介している資料。隠れ切支丹についても詳しい。
『長防切支丹誌』を県内図書館から探す。
  • 教会史・地域キリスト教史は細分化して発行されています。当館の蔵書検索で特定地域の資料を探す場合、「地域名 + 教会 or キリスト教」等、組み合わせての検索をお試しください。

下記は当館で所蔵している資料の一例です

『萩およびその周辺のキリシタン史小話』(萩光塩学院文化部著,萩光塩学院,1966,請求記号:Y190/J 6)
『萩およびその周辺のキリシタン史小話』を県内図書館から探す。
『八十年の歩み』(宍戸寛編,日本基督教団大島教会,1988.4,請求記号:Y195/L 8)
『八十年の歩み』を県内図書館から探す。

山口ゆかりのキリスト教関係者について調べる

フランシスコ・ザビエル(※サビエルとも)1506-1552

初めて日本へキリスト教を伝えた人物。鹿児島、平戸、府内などをめぐり山口では大内義隆に布教許可を受け、精力的な布教活動を行った。

→関連調べ方案内「大内氏について」

『ザヴィエル 人物叢書 新装版』(吉田小五郎著,吉川弘文館,1988.05,請求記号:Y190/L 8)
誕生から帰天までの生涯が簡潔にまとめられた資料。家系図や、各国語での綴り、伝道の足跡図が付録としてついている。
『ザヴィエル 人物叢書 新装版』を県内図書館から探す。
『聖フランシスコ・ザビエル全書簡』(フランシスコ・ザビエル著,平凡社,1985.11,請求記号:Y190/L 5)
137通の書簡をまとめた定本を日本語訳資料。日本宣教時代のものは第4章に収録。95年には東洋文庫から4分冊版が出ている。
『聖フランシスコ・ザビエル全書簡』を県内図書館から探す。

エメ・ヴィリヨン(ビリオン神父)1843-1932

カトリック宣教師。山口で布教活動とザビエルの遺跡調査を行う。のちに萩に移り、29年間にわたり熱心な布教活動を行う。

『今、ビリオン神父を追う 幕末から昭和まで』(ホセ・パラシオス著,アガリ総合研究所,2003.06,請求記号:Y190/N 3)
ビリオン神父の伝道活動やエピソードを平易な言葉で紹介している。著者は萩教会の神父。年譜・参考文献の紹介あり。
『今、ビリオン神父を追う 幕末から昭和まで』を県内図書館から探す。

澤山保羅(さわやま・ぽうろ)1852-1887

幼名馬之新。維新後アメリカに留学し、キリスト教伝道者となることを決心する。大阪に浪花協会を設立。成瀬仁蔵と共に梅花女学校(現梅花学園)を設立。「大阪聖人」と呼ばれ、日本キリスト教の三傑ともされている。

『澤山保羅 郷土の偉人 愛と祈りの人』(平和生著,平和生,2006.7,請求記号:Y190/N 6)
澤山の生涯が平易な物語調で紹介されている。付録として巻末に年表あり。
『澤山保羅 郷土の偉人 愛と祈りの人』を県内図書館から探す。

成瀬仁蔵(なるせ・じんぞう)1858-1919

別名二蔵、仙山。全国各地で教鞭をとっていたが、澤山保羅との出会いに感銘を受け、キリスト教の布教につとめる。後年は女子教育への関心が高まり、日本女子大学を設立。

→関連調べ方案内『成瀬仁蔵』

『いまを生きる成瀬仁蔵 女子教育のパイオニア』(青木生子著,講談社,2001.12,請求記号:Y289/N 54)
成瀬の生涯をたどった資料。伝記体であるが、引用を多用し原文を重視している。略年譜付き。
『いまを生きる成瀬仁蔵 女子教育のパイオニア』を県内図書館から探す。

<このほかの関連人物>

本間俊平(秋吉地域の伝道者、社会事業家)、青山昇三郎(明治期下関地域で布教活動)、浅田栄次(シカゴ大学博士号第1号、英語教育に尽力)など

山口県のキリスト教関係者を調べる際は、以下の資料が役立ちます

サビエル記念聖堂について調べる

山口県の代表的な教会のひとつとして、ザビエル来日400年を記念して建設された山口サビエル記念聖堂が挙げられます。当館では、同教会より発行された資料を所蔵しています。

『新たなる誓い 山口サビエル記念聖堂』(山口サビエル記念聖堂,1999,請求記号:Y195/M 9)
1991年の聖堂焼失後、再建された教会を写真で紹介した資料。所蔵する美術品の他に歴史年表や設計図面なども掲載されている。

山口県内の教会・キリスト教史跡について調べるための本

『キリスト教年鑑』(キリスト教年鑑編集委員会編,キリスト新聞社,請求記号:R190.5/J 7)
各種統計や、幅広い人名録を収録した年鑑。当館では、1968年版から3年に1回の頻度で購入している。
『周防・長門キリシタン墳墓』(J.G.ルイズ・デ・メディナ著,山口ザビエル資料館,1984.4,請求記号:Y190/L 4)
山口県内のキリシタンの墓碑について調査した資料。写真付き。
  • 各市町村史において、「宗教」「信仰」などの項目で地域の教会やキリスト教史について紹介されていることもあります。

クリスマスと山口

1552年に日本で初めて降誕祭(クリスマス・ミサ)が催されたのは、山口とされています。

『日本史 6』(ルイス・フロイス, 中央公論社, 1978, 請求記号:210.48/K 3)
イエズス会の司祭フロイスによって書かれた日本の歴史や16世紀当時の文化を伝える報告書。山口の降誕祭についての記述はp101に見られる。
『日本史 6』を県内図書館から探す。

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