明治37年(1904)2月9日、仁川港口で日本の第二艦隊がロシアの砲艦を攻撃し、日本と帝政ロシアが満州・朝鮮の覇権を争った日露戦争(1904~1905)の火蓋が切られました。明治37年7月に開始された旅順要塞の攻囲は、日露双方に多くの死傷者を出し、長期に及ぶ消耗戦となりました。そして、明治38年3月の奉天大会戦、5月の日本海海戦などで日本が勝利を得ましたが、これ以上戦う余力はなく、9月米大統領ルーズヴェルトの斡旋により、アメリカ北東海岸ポーツマスにおいて講和条約を締結しました。

乃木希典は、第三軍司令官として旅順攻囲を指揮し、激戦の末漸く翌年の1月に陥落・降伏を得て、奉天大会戦に転戦しました。戦後は学習院院長などを歴任し、明治天皇崩御に際し、夫人とともに自刃し、その劇的な生涯を終えました。

一方、児玉源太郎は満州軍総参謀長として、作戦を担当し、総司令官大山巌のもとで全軍を指揮しました。彼は、ロシアに勝つためには先制攻撃と日本の国力からみて早い時期の停戦で終わらせる事だと予測していました。日露戦争が終わった翌年(明治39)7月、55歳で死去しました。
今回は、百年前の日露戦争で活躍した郷土の偉大な軍人二人の生涯を、関連図書を展示することにより紹介します。

  • 場 所:山口県立山口図書館 2F展示コーナー
  • 展示期間:平成18年1月5日(木)~平成18年2月26日(日)
  • 展示資料:約100冊

【関係資料目録】

日露戦争関係資料
書名 著者名 出版者 出版年 請求記号
坂の上の雲 1~6 司馬 遼太郎∥著 文芸春秋 1972 SH15
日本の戦史 10,11 旧参謀本部∥編纂 徳間書店 1966 211J 5
日露役陣中日誌 多田 海造∥著 巧玄出版 1979 216.7K 9
兵士たちの日露戦争 大江 志乃夫∥著 朝日新聞社 1988 216.7L 8
日露戦争 第1~5巻 児島/襄∥著 文芸春秋 1990 216.7M 0
日露戦争陸戦写真史 近現代史編纂会∥編 新人物往来社 1997 216.7M 7
図説日露戦争 平塚/柾緒∥著 河出書房新社 1999 216.7M 9
世界史としての日露戦争 大江/志乃夫∥著 立風書房 2001 216.7N 1
日露戦争 長山/靖生∥著 新潮社 2004 216.7N 4
日露戦争スタディーズ 小森/陽一∥編著 紀伊国屋書店 2004 216.7N 4
日露戦争の世界史 崔/文衡∥著 藤原書店 2004 216.7N 4
日露戦争研究の新視点 日露戦争研究会∥編 成文社 2005 216.7N 5
日露戦争の世紀 山室/信一∥著 岩波書店 2005 216.7N 5
日露戦争史 横手/慎二∥著 中央公論新社 2005 216.7N 5
米国特派員が撮った日露戦争 コリアーズ∥編 草思社 2005 216.7N 5
現代日本記録全集 6 筑摩書房 1970 216J 8
日露陸戰新史 沼田 多稼藏∥編著 兵書出版社 1924 393.21F 4
肉弾 桜井/忠温∥著 明元社 2004 915.9N 4
ある歩兵の日露戦争従軍日記 茂沢/祐作∥著 草思社 2005 915.9N 5
漫画に描かれた明治・大正・昭和 清水/勲∥編著 教育社 1988 Q216L 8
錦絵幕末明治の歴史 12 小西 四郎∥編著 講談社 1978 Q721.8K 7
幕末明治の群像 7 世界文化社 1977 R215.8K 7
庶民のみた日清・日露戦争 大浜/徹也∥著 刀水書房 2003 R216.5N 4
機密日露戦史 谷 寿夫∥著 原書房 1966 R216.7J 6
「坂の上の雲」と日露戦争 文芸春秋∥編 文芸春秋 1972 R216.7K 2
日露戦争史の研究 信夫 清三郎∥編 河出書房新社 1972 R216.7K 2
日露戦争 読売新聞社∥編 読売新聞社 1974 R216.7K 4
日露戦争全史 デニス・ウォーナー∥著 時事通信社 1978 R216.7K 8
未公開写真に見る日露戦争 新人物往来社 1988 R216.7L 8
日露戦争従軍将兵の手紙 大浜/徹也∥監修 同成社 2001 R216.7N 1
秘蔵写真で知る近代日本の戦歴 1,2 フットワーク出版 1992 R216M 1
ニュースで追う明治日本発掘 7,8 鈴木/孝一∥編 河出書房新社 1995 R216M 4
朝日クロニクル20世紀 第1巻 朝日新聞社 2000 R216N 0
写真明治の戦争 小沢/健志∥編著 筑摩書房 2001 R216N 1
明治かがやく 平凡社 2005 R216N 5
日露戦史 第1~4巻 博文館 1907 R393.2D 7
明治卅七,八年日露戦史 第1~10巻 参謀本部 東京偕行社 1910 R393.2E 2
秘蔵日露陸戦写真帖 原/剛∥監修 柏書房 2004 R393.2N 4
日露戦争と『菊と刀』 森/貞彦∥著 東京図書出版会 2004 Y216.7N 4
日露戦争明治人物烈伝 明治「時代と人物」研究会∥編著 徳間書店 2005 Y216.7N 5
萩と日露戦争 一坂/太郎∥著 萩ものがたり 2005 Y216.7N 5
挿絵で読む「坂の上の雲」をゆく 上・下 産経新聞取材班∥著 産経新聞ニュースサービス 2000 Y216N 4
「坂の上の雲」では分からない旅順攻防戦 別宮/暖朗∥著 並木書房 2004 Y393N 4
乃木希典関係資料
書名 著者名 出版者 出版年 請求記号
伊藤痴遊全集 第5巻 伊藤 痴遊 平凡社 1929 I 89
修養訓 乃木 希典∥述 吉川弘文館 1912 159E 2
軍神 福岡/徹∥著 文芸春秋 1970 289.1N 93
人間乃木 夫人篇 宿利 重一 春秋社 1931 289.1N 93
母としての乃木夫人 芹沢 登一∥著 実業之日本社 1929 289.1N 93
乃木将軍と四国 真田 默雄 四国教育図書 1935 289.1N 93
実伝乃木大將 上・下巻 碧瑠 璃園 隆文館 1913 289.1N 93
旅順戦と乃木将軍 宿利 重一∥著 春秋社 1941 289.1N 93
乃木静子夫人 中村 徳五郎∥著 乃木静子夫人刊行所 1934 289.1N 93
乃木大將と農亊日記 渡部 求 至玄社 1943 289.1N 93
乃木大將と孝道 渡部 求 国民社 1943 289.1N 93
青年時代の乃木大将日記 〔乃木 希典∥著〕 八光社 1943 289.1N 93
人間乃木と妻静子 菊池/又祐∥著 太平観光出版局 1971 289.1N 93
乃木希典 大浜 徹也∥著 雄山閣 1967 289.1N 93
人・乃木将軍 桜井 忠温 天人社 1931 289.1N 93
大将乃木 横山 健堂∥著 先進堂書店 1928 289.1N 93
乃木大將事蹟 塚田 清市 1916 289.1N 93
斜陽と鉄血 津野田 是重 兵書普及会 1926 289.1N 93
鴎外歴史文学集 第2巻 森/鴎外∥著 岩波書店 2000 918.6M 9
乃木将軍詩歌物語 高須 芳次郎 新潮社 1938 919.6G 8
乃木大将景仰帖 帝国在郷軍人会本部 1913 Q289.1N 93
噫々乃木將軍 根本 靜波∥編 菊香会本部 1933 Q289.1N 93
回顧乃木將軍 菊香会 菊香会出版部 1936 Q289.1N 93
炎は流れる 1 大宅 壮一∥著 文芸春秋新社 1964 R216.9J 4
乃木院長記念録 学習院輔仁会∥編纂 三光堂 1914 R289.1N 93
軍神 古川/薫∥著 角川書店 1996 Y F 93
殉死 司馬 遼太郎∥著 文芸春秋社 1967 Y SH15
乃木と東郷 戸川 幸夫∥著 光人社 1982 Y TO22
静寂(シジマ)の声 上・下巻 渡辺 淳一∥著 文芸春秋 1988 Y W 46
乃木「神話」と日清・日露 嶋名/政雄∥著 論創社 2001 Y216.5N 1
乃木希典 佐々木/英昭∥著 ミネルヴァ書房 2005 Y289N 93
評伝乃木希典 金本/正孝∥著 金本/正孝 2005 Y289N 93
人間乃木希典 戸川 幸夫∥著 光人社 1988 Y289N 93
乃木希典 福田/和也∥著 文芸春秋 2004 Y289N 93
乃木希典 増補 宿利/重一∥著 マツノ書店 2004 Y289N 93
乃木希典日記 乃木/希典∥〔著〕 金園社 1970 Y289N 93
乃木希典 黒木 勇吉∥編 講談社 1978 Y289N 93
乃木希典全集 上・中・下 乃木/希典∥〔著〕 国書刊行会 1994 Y289N 93
乃木院長記念写真帖 完全復刻版 東京ジャーナルセンター∥編集 乃木希典大人写録刊行会 1990 Y289N 93
乃木大将写真帖 渡辺 銀太郎∥著 新橋堂 1912 Y289N 93
乃木将軍の農事日記 [乃木 希典∥著] 乃木神社 1975 Y289N 93
乃木大将 スタンレイ・ウォッシュバ-ン∥著 甲陽書房 1974 Y289N 93
軍神乃木希典の謎 前川 和彦∥著 現代史出版会 1981 Y289N 93
乃木希典の世界 桑原/岳∥編 新人物往来社 1992 Y289N 93
乃木文庫を通して見た乃木大将の精神生活 金本 喜一∥著 皇道宣揚会 1934 Y289N 93
乃木神社・東郷神社 新人物往来社 1993 Y289N 93
乃木希典 プレジデント社 1981 Y289N 93
将軍・乃木希典 志村/有弘∥編 勉誠出版 2004 Y289N 93
乃木希典 松下 芳男∥著 吉川弘文館 1985 Y289N 93
乃木將軍 眞山 青果∥著 大日本雄辯會講談社 1933 Y289N 93
乃木希典 植草圭之助∥著 学習社 1944 Y289N 93
東郷平八郎 乃木希典 菊池 寛∥著 新日本社 1936 Y289N 93
乃木将軍と東郷元帥 石川 寅吉∥編 文藝春秋社 1927 Y289N 93
乃木大将と日本人 S・ウォシュバン∥著 講談社 1980 Y289N 93
乃木将軍 乃木夫人 乃木兄弟 内村 達三郎∥著 桑原商店 1912 Y289N 93
乃木大将修養訓 岡本 鷸園∥編 三立社出版部 1912 Y289N 93
乃木夫妻の生活の中から 菊池 又祐∥著 厚生閣書店 1933 Y289N 93
乃木静子 宿利 重一∥著 春秋社 1937 Y289N 93
乃木夫人言行録 平田 勝成∥著 乃木夫人言行録編纂所 1915 Y289N 93
二宮と乃木神社 横山/健堂∥〔著〕 1920 Y289N 93
乃木将軍 西村 文則∥著 昭文堂 1914 Y289N 93
明治天皇と乃木将軍 砂田 久政∥著 1964 Y289N 93
乃木将軍の御生涯とその精神 小堀/桂一郎∥著 国書刊行会 2003 Y289N 93
乃木資料 椿 惣一∥編 長府博物館 1963 Y289N 93
乃木希典 岡田/幹彦∥著 展転社 2001 Y289N 93
Nogi ∥by Stanley Washburn 香川 静弥 1942 Y289N 93
乃木 スタンレー・ウォッシュバーン∥原著 乃木神社社務所 1973 Y289N 93
いのち燃ゆる DAIコーポレーション∥編集 乃木神社 1992 Y289N 93
乃木希典将軍 吉川 寅二郎∥著 展転社 1984 Y289N 93
華燭 福岡/徹∥著 文芸春秋 1971 Y289N 93
愛石家乃木希典 中市 石山∥著 樹石新社 1993 Y289N 93
親としての乃木将軍 菊池 又祐∥著 第一出版社 1937 Y289N 93
将軍乃木 桜井 忠温∥著 実業之日本社 1928 Y289N 93
乃木希典小話 菊池 又祐∥著 第一出版社 1938 Y289N 93
敬仰乃木将軍 長谷川 正道∥著 宮越太陽堂書房 1942 Y289N 93
乃木大将舊邸址及由来 原田 武一∥著 乃木将軍記念会 1915 Y289N93
児玉源太郎関係資料
書名 著者名 出版者 出版年 請求記号
児玉藤園將軍 吉武 源五郎∥編 拓殖新報社 1918 289.1KO18
児玉大將伝 杉山 茂丸 博文館 1918 289.1KO18
兒玉大神を祭る 吉武 源五郎 拓殖新報社 1921 R289.1KO18
天辺の椅子 古川/薫∥著 毎日新聞社 1992 Y F 93
児玉源太郎 三戸岡/道夫∥〔著〕 学研 2002 Y MI62
児玉源太郎 谷川/桜太郎∥構成・作画 NPO・ふるさと日本プロジェクト 2005 Y289Ko18
児玉陸軍大将 博文館∥編集 マツノ書店 2005 Y289Ko18
六十四歳の児玉源太郎 河内山/謙司∥著 〔河内山/謙司〕 2004 Y289Ko18
児玉源太郎 神川/武利∥著 PHP研究所 2004 Y289Ko18
児玉藤園將軍逸亊 横沢 次郎 新高堂書店 1914 Y289KO18
児玉久子刀自 堀内 文次郎 児玉秀雄 1928 Y289KO18
日本人の生き方 涛川/栄太∥著 文芸社 2000 Y289KO18
児玉源太郎と徳山 小川 宣∥著 小川 宣 2003 Y289KO18
児玉源太郎資料展 周南市立中央図書館 2003 Y289KO18
児玉源太郎 宿利重一∥著 マツノ書店 1993 Y289KO18
謀将児玉源太郎 生出 寿∥著 徳間書店 1992 Y289KO18
児玉大将傳 森山 守次∥著 東京印刷 1908 Y289KO18
大軍師児玉源太郎 中村/晃∥著 叢文社 1993 Y289KO18
児玉源太郎 中村/晃∥著 PHP研究所 1999 Y289KO18
名将 児玉源太郎 加登川 幸太郎∥著 日本工業新聞社 1982 Y289KO18
児玉源太郎にみる 大胆な人の使い方・仕え方 加登川 幸太郎∥著 日新報道 1985 Y289KO18
児玉源太郎とその時代展 徳山市美術博物館∥編 徳山市美術博物館 1999 Y289KO18
児玉源太郎 長田/昇∥著 「児玉源太郎」出版記念委員会 2003 Y289KO18
知将児玉源太郎 生出 寿∥著 光人社 1986 Y289KO18

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