資料展示「明治洋楽事始」の展示写真です。

西洋音楽、いわゆる洋楽が日本に流入したのはキリスト教伝来の時期といわれています。ただ、日本人が自らの必要のために進んで組織的に洋楽を取り入れる努力をしたのは、明治維新以降のこととなります。幕末の開港とともにやってきた各国の軍隊は軍楽隊の吹奏楽を、宣教師たちは讃美歌を日本人に聞かせましたが、それを聞いた日本人の好む音楽がすぐに洋楽の調べになったわけではありませんでした。明治政府は国家の近代化政策の一環として、洋楽による音楽教育をすすめ、明治という時代を通じて洋楽が次第に浸透していきました。

今回の展示では、洋楽が明治期の日本にもたらしたさまざまな変化を当館所蔵資料により御紹介します。

場所:山口県立山口図書館 2F展示コーナー

展示期間:平成30年6月1日(金曜日)~7月29日(日曜日)

展示資料

軍楽隊の響き

『横浜錦絵物語』
齋藤龍[編]著,新人物往来社,2009.9,[当館請求記号:R721.8/N 9]
『海軍軍楽隊』
楽水会編,国書刊行会,1984,[当館請求記号:Q764.6/L 4]

音楽取調掛と音楽教育

『小学唱歌集 第二編』
文部省,大日本図書,1885,[当館請求記号:R375.976/B 5]
『小学唱歌集 初編』
文部省,大日本図書,1885,[当館請求記号:R375.976/B 5]
『小学唱歌集 第三編』
文部省,大日本図書,1885,[当館請求記号:R375.976/B 5]
『小学唱歌集 初編』
文部省音楽取調掛編,1885,[当館請求記号:375.976]
『日本児童文学館 付録』
ほるぷ出版,1971,[当館請求記号:R909/K 1]

ひろがる唱歌

『軍歌集』
海軍兵学校,1943,[当館請求記号:R375.976/H 3]
『なつかしの鉄道唱歌』
大悟法利雄著,講談社,1969.11,[当館請求記号:767.6/J 9]

歌劇への挑戦

『露営の夢』
北村季晴作歌作曲,共益商社楽器店,1904.10,[当館請求記号:Q767.3/D 4]
『常闇』
坪内逍遥作歌,修文館,1906.10,[当館請求記号:R767.3/D 6]

教養としての洋楽

『洋楽手引』
前田久八,博文館,1910.12,[当館請求記号:760/E 0]
『錦絵幕末明治の歴史 9』
小西四郎編著,講談社,1977,[当館請求記号:Q721.8/K 7]

明治期の音楽会

『防長新聞 明治37年10月12日3面〔複製〕』
『防長新聞 明治37年10月13日3面〔複製〕』

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