道端でつぼみや芽吹きを見つけると、新しい季節が近づいていることを感じます。しかし、短命ではかない存在であるため、一生で出会えない植物が世の中にはたくさんあることでしょう。あらゆる植物の一瞬の輝きを留め、生物としての特徴を精密に表現する植物画をご紹介します。

この展示は、山口県立山口博物館のテーマ展示「植物画でみる日本の固有の植物」(平成25年4月12日~)(別ウィンドウ)に関連して開催しています。

場所:山口県立山口図書館 2F展示コーナー

期間:平成25年3月1日(金曜日)~5月30日(木曜日)

資料紹介

『本草圖譜 12』
岩崎/常正∥著,本草圖譜刊行會,1916,[当館請求記号:W499.9/E 6]
江戸後期に刊行された、日本で最初の本格的彩色植物図譜。約2000種の植物を記載図説している。岩崎灌園が20余年の歳月をかけて完成させた。
♦国立国会図書館デジタル化資料で読む→『本草図譜』(本草図譜刊行会, 1921)(別ウィンドウ)
♦国立国会図書館デジタル化資料で読む→『本草図譜』(別ウィンドウ:カラー写真ですが、欠号があります)
『花木真寫』
近衛/豫楽院‖御画,淡交社,2005.12,[当館請求記号:721.6/N 5]
江戸中期頃、最高の知識人だったことで有名な近衛豫楽院(このえ・よらくいん)(1667-1736)が描いたとされる。
『日本植物誌』
シーボルト‖[著],八坂書房,1992.8,[当館請求記号:R472.1/M 2]
シーボルトらによる世界初の日本植物の本格的な植物画集。日本植物が海外に広まるきっかけとなった。
『薬用植物画譜』
刈米 達夫∥解説,日本臨牀社,1985.4,[当館請求記号:Q470.3/K 3]
当時使用されていた日本産薬用植物など150種が収録されている。日本を代表する洋画家の一人、小磯良平(1903-1988)による図譜。
『日本の帰化植物図譜』
日本植物画倶楽部‖著,アボック社,2009.12,[当館請求記号:R470.3/N 9]
人為により新しく地域の植物相に持ち込まれた種である、帰化植物に特化した世界でも例をみない図譜。
『日本植物画倶楽部展 第14回 2011』
日本植物画倶楽部,2012.2,[当館請求記号:724/P 2]
日本植物倶楽部の巡回展の図録。日本の絶滅危惧植物、日本の帰化植物に続き、日本の固有植物を企画テーマとして活動している。
『バラ』
ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ‖[画],タッシェン・ジャパン,2001.12,[当館請求記号:Q723.35/N 1]
バラの画家といえばルドゥテといわれるほど著名な図譜。最大のバラの愛好家でナポレオンの皇后だったジョゼフィーヌの庭園のバラが多数描かれている。
『ウィリアム・カーティス花図譜』
井上/健‖[ほか]訳,同朋舎出版,1994.4,[当館請求記号:470.3/M 4]
1787年創刊の雑誌「ボタニカル・マガジン」に掲載された図からの再録。当時のイギリスに移入された目新しい観賞用の品種を見ることができる。
『フローラの神殿』
R・J・ソーントン‖[制作],リブロポート,1990.3,[当館請求記号:Q470/L 5]
1802年出版の図版。西欧の植物図鑑愛好家のあいだで古くから「史上最美の一冊」とも言われている。

参考文献

『日本史文献解題辞典』
加藤/友康‖編,吉川弘文館,2000.5,[当館請求記号:R210.03/N 0]
『植物学と植物画』
大場/秀章‖著,八坂書房,2003.11,[当館請求記号:470.2/N 3]
『シーボルト日本植物図譜コレクション』
小学館,2008.7,[当館請求記号:472.1/N 8]
『花の図譜ワンダーランド』
荒俣/宏‖著,八坂書房,1999.9,[当館請求記号:723/M 9]

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