明治維新人物ギャラリー資料展示「禁門の変、勃発」の様子です。

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禁門の変について書かれた資料などをご紹介します。

期間:平成26年7月15日(火)~平成26年8月10日(日)

禁門の変、勃発

禁門の変(蛤御門の変とも)は、元治元年(1864)7月19日、長州藩と会津藩・薩摩藩らの諸藩との間で起きた戦闘を指します。京都御苑の外周にある禁門の一つ、蛤御門の周辺などで激しい戦いが行われました。
これより前、文久3年(1863)8月18日の政変により尊攘派の長州藩や7人の公卿(七卿)は公武合体派の会津・薩摩などの諸藩から京都を追われています。失地回復をめぐって進発論、慎重論が渦巻くなか、元治元年6月に起きた池田屋事件をきっかけに藩内は進発論に転じます。

国司信濃・福原越後・益田右衛門介の三家老が先発し、後続に世子毛利定広の本隊が上京することが決定、京都に着いた先発隊は「八・一八の政変」での無実を訴えますが聞き入れられず、ついに本隊の到着を待たず戦端が開かれます。長州側の総勢約2千に対し幕府側は10倍を越す大軍といわれ、「松陰門下四天王」と称された久坂玄瑞・入江九一ら多くの人々を喪うこととなります。

また、この戦いにより京都は大火となり、市中の家屋約2万8千戸が焼失するなどの被害を受けました。

展示資料

書名 著者名 出版者 出版年 請求記号
元治甲子禁門事変実歴談 馬屋原二郎演述 防長学友会 1913.07 Y215.8/E 3
画報近代百年史 第2集 1863-1868 国際文化情報社 1952 Q216/I 1

『元治甲子禁門事変実歴談』の演述者馬屋原二郎は、禁門の変や四境戦争などに参加した人物です。明治に入り各地の裁判所長を歴任、貴族院議員に勅選されました。
この本は、自身の実歴談と、木戸孝允の当時の措置進退に関して実見したことを述べたものです。馬屋原は冒頭で、事変が50年も前のこととなり、当時京洛で活動し、幸いに生命を全うできた人々も次第に亡くなってきた、今のうちに当時の有様を話しておくことは多少価値のあることであろう、と述べています。この資料はデジタル化され、国立国会図書館ホームページで見ることができます。

国立国会図書館デジタル化資料(最終確認日 2014.07.17)『画報近代百年史』は、1850年から1950年にかけての出来事をまとめた全18集の歴史画報です。
禁門の変に関して、第2集に次の項目が掲載されています。

・禁門の変(1) 兵器を携えて御所に迫つた長州勢 p108・禁門の変(2) 天王山の悲劇 p110・京のドンドン焼け=「甲子兵燹図」より p112

関連資料

書名 著者名 出版者 出版年 請求記号
近世日本国民史 [53] 元治甲子禁門の役 徳富猪一郎著 民友社 1936 215.8/G 6
週刊ビジュアル日本の合戦 No.23 久坂玄瑞と禁門の変 講談社 2005.12 Y215.8/N 5
大迫力!写真と絵でわかる日本の合戦 加唐亜紀著 西東社 2014.1 210.19/P 4
京都・幕末維新をゆく 木村幸比古文 淡交社 2000.5 210.58/N 0
図説幕末維新の歴史地図 河合敦監修 青春出版社 2004.3 210.58/N 4
志士清風録 京都新聞出版センター編 京都新聞出版センター 2004.4 210.58/N 4
元治夢物語 馬場文英著 岩波書店 2008.12 210.58/N 8
池田屋事件の研究 中村武生著 講談社 2011.10 210.58/P 1
幕末維新全殉難者名鑑 1 明田鉄男編著 新人物往来社 1986.6 R281.03/L 6
福原越後 上田芳江 福原越後公百年祭記念顕彰会 1966 Y289/F 74
追懐録 野村靖著 マツノ書店 1999.08 Y289/I 64
月刊・松下村塾 V0l.5 吉田松陰と入江九一、野村靖 月刊 松下村塾編集部編 山口産業 2005.2 Y289/Y 86/N 4
来嶋又兵衛傳 三原清尭著 小野田市歴史民俗資料館 1992.11 Y289/KI19
国司信濃親相伝 堀山久夫編 マツノ書店 1995.08 Y289/KU45
花冠の志士 古川薫著 文芸春秋 1991.12 Y/F 93
久坂玄瑞全集 福本義亮編 マツノ書店 1992.02 Y289/KU82
月刊・松下村塾 V0l.2 吉田松陰と久坂玄瑞 月刊 松下村塾編集部編 山口産業 2004.11 Y289/Y 86/N 4
益田親施 田中助一著 明治百年記念益田親施公銅像建設期成会 1970 Y289/MA66
益田氏と須佐 西村武正編集 須佐町教育委員会 1997.03 Y289/MA66
真木和泉 山口宗之著 吉川弘文館 1973 289.1/MA34
吉田松陰と塾生たち 萩博物館編 松下村塾開塾150年記念誌出版委員会 2007.9 Y289/Y 86/N 7

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