明治5年(1872)5月に品川~横浜間の鉄道が仮開業してから今年で150年になります。

鉄道開業に寄与した井上勝や明治期の鉄道に関する資料を展示・紹介します。

展示期間:令和4年4月1日(金曜日)~5月26日(木曜日)

展示資料

ケース内資料

『井上伯伝 卷之二』
中原 邦平∥編述,中原邦平,1907.05,当館請求記号:R289.1/I 57
長州ファイブの一人である井上馨の伝記。
イギリス密航前日に綴った手紙の複製が収録されており、費用不足を補うために御用金を担保に資金調達をしたことに対して謝罪が述べられている。藩の重臣であった周布政之助に宛てて、「将来の生きた器械を買ったつもりで許してほしい」と、5人の連署で訴えている。
『子爵井上勝君小傳』
村井/正利∥編輯,井上子爵銅像建設同志會,1915.2,当館請求記号:Y289/I 57
井上勝の生涯をまとめた伝記。写真を豊富に収録しており、編者は元鉄道庁事務官の村井正利。
日本史上初めての山岳トンネルである逢坂山隧道の落成時の写真も掲載されている。お雇い外国人に依存していた鉄道業において、外国人技術者に頼らず日本人だけで完成させた最初の事例。
『浮世絵大系 12』「横浜海岸鉄道蒸気車図」明治6年頃 歌川広重(3代)
集英社,1976,当館請求記号:721.8/K 5
日本の鉄道が開業した翌年明治6年(1873)頃に描かれた、横浜海岸沿いの鉄道を描画した3枚続きの錦絵。
3代広重は鉄道をよく題材に選び、開業前から空想を織り交ぜて描いていたが、開業後のこの作品は中でも写実的である。海に浮かぶ巨大な蒸気船も加えて、文明開化時の様子が窺える。蒸気機関車は、蒸気船と対比させて「陸蒸気(おかじょうき)」と呼ばれていた。

借りることができる資料

『明治の技術官僚』
柏原/宏紀‖著,中央公論新社,2018.4,当館請求記号:317/P 8
『日本の鉄道創世記』
中西/隆紀‖著,河出書房新社,2010.6,当館請求記号:686.2/P 0
『日本の鉄道』
原田/勝正‖著,吉川弘文館,1996.8,当館請求記号:686.21/M 6
『古写真にみる日本の鉄道』
三宅/俊彦‖[編]著,新人物往来社,2008.3,当館請求記号:686.21/N 8
『日本鉄道史 幕末・明治篇』
老川/慶喜‖著,中央公論新社,2014.5,当館請求記号:686.21/P 4
『日本鉄道事始め』
高橋/団吉‖編著,NHK出版,2018.4,当館請求記号:686.21/P 8
『汽車に乗った明治の文人たち』
出口/智之‖編,教育評論社,2014.1,当館請求記号:915.68/P 4
『古写真で見る明治の鉄道』
原口/隆行‖編著,世界文化社,2001.7,当館請求記号:R686.2/N 1
『クロカネの道』
江上/剛‖著,PHP研究所,2017.3,当館請求記号:Y/E 28
『長州ファイブ』
ザメディアジョン,2006.11,当館請求記号:Y215.8/N 6
『その後の長州五傑』
松野/浩二∥著,東洋図書出版,2011.9,当館請求記号:Y215.8/P 1
『長州ファイブ』
桜井/俊彰‖著,集英社,2020.10,当館請求記号:Y215.8/Q 0
『井上馨』
堀/雅昭‖著,弦書房,2013.5,当館請求記号:Y289/I 57
『井上勝』
老川/慶喜‖著,ミネルヴァ書房,2013.10,当館請求記号:Y289/I 57
『井上勝』
老川/慶喜∥著,萩ものがたり,2018.4,当館請求記号:Y289/I 57
『井上勝と鉄道黎明期の人々』
鉄道博物館学芸部∥編集,鉄道博物館,2010.4,当館請求記号:Y289/I 57
『日本の鉄道の父井上勝』
萩博物館∥編集,井上勝没後100年記念事業実行委員会,2010.8,当館請求記号:Y289/I 57
『伊藤博文』
伊藤/之雄‖[著],講談社,2015.3,当館請求記号:Y289/I 89
『山尾庸三傳』
兼清 正徳∥著,山尾庸三顕彰会,2003.01,当館請求記号:Y289/Y 41
『鉄道いまむかし』
山口県立山口博物館‖編,山口県立山口博物館,1982,当館請求記号:Y686/L 2

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