明治維新文学ギャラリー資料展示「錦旗調製」の展示の様子の写真です。

慶応4年(1868年)1月3日、薩摩・長州藩軍と旧幕府軍との衝突で始まった鳥羽・伏見の戦いは、4日、嘉彰(あきひと)親王が征夷大将軍となって、錦旗と節刀を授けられたことにより、官軍による賊軍討伐の装いを帯びることになりました。薩長側の正当性を主張する上で、錦旗の果たした役割には少なくないものがあったとされ、その「調整」(製作)は、いわば一大プロジェクトとして、ごく秘密裏に行われました。

今回は、令和5年(2023年)12月に、幕末期の「錦旗」製作に関わる品川弥二郎の書簡が見つかったことにちなんで、「錦旗」製作に関する資料を展示紹介します。

展示期間:令和6年3月30日(土曜日)~6月27日(木曜日)

展示資料

ケース内展示資料

『甲東逸話』
(勝田孫弥 著,冨山房,1928.5,請求記号:289.1/O 54)
大久保利通(甲東は大久保の号)の逸話を集めた資料。大久保と品川弥二郎による錦旗調製の経緯と、その典拠資料として品川の書簡を掲載している。この資料は、“国立国会図書館デジタルコレクション”(国立国会図書館)に収録されている。
勝田孫弥 著『甲東逸話』,富山房,昭和3. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1170764 (参照 2024-03-24) インターネット公開資料"
『維新前後 名士叢談』
(天野御民 編述,超世館,1900.2,請求記号:W281/D 0)
松下村塾で学び、維新後は刑部省で判事、検事を勤めた著者による維新前後の回顧譚。「錦旗を祭る」と題して、秘密裏に行われた錦旗調製の経緯が語られている。なお、この資料は、“国立国会図書館デジタルコレクション”(国立国会図書館)に収録されている。
天野御民 著『維新前後名士叢談』,超世館,明33.2. 国立国会図書館デジタルコレクション (参照 2024-03-24) インターネット公開資料"

借りることができる資料

『品川弥二郎伝』
(奥谷松治 著,マツノ書店,2014.1,請求記号:Y289/Sh58)
『品川子爵伝』
(村田峯次郎 著,マツノ書店,1989,請求記号:Y289/Sh58)
『月刊・松下村塾 Vol.10 吉田松陰と品川弥二郎、山田顕義』
(月刊松下村塾編集部 編,山口産業,2005.7,請求記号:Y289/Y 86/N 4)
『甲東逸話』
(勝田孫弥 著,マツノ書店,2004.7,請求記号:R289.1/O 54)
『NHK 歴史への招待 11 復刻版』
(日本放送出版協会,1994.5,請求記号:210.08/M 4)
『明治維新の光と影』
(萩博物館 編集,萩博物館,2008.9,請求記号:Y216.1/N 8)
『近代国家への歩み』
(山口県教育委員会 編,山口県教育委員会,1967.10,請求記号:Y216.1/J 7)
『靖国誕生』
(堀雅昭 著,弦書房,2014.12,請求記号:Y175/P 4)
『靖国神社とは何だったのか』
(堀雅昭 著,宗教問題,2020.8,請求記号:Y175/Q 0)
『椿の杜◉物語』
(堀雅昭 編著,UBE出版,2023.10,請求記号:Y175/Q 3)
『司馬遼太郎短篇全集 10 1965-66』
(司馬遼太郎 著,文藝春秋,2006.1,請求記号:/Sh15)
『志士の風雪』
(古川薫 著,文藝春秋,2012.10,請求記号:Y/F 93)

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