化学者の白川英樹(しらかわ・ひでき)さんが8月24日に亡くなりました。90歳でした。
白川さんは1936年東京に生まれました。
61年に東京工業大(現東京科学大)理工学部を卒業後、67年に同大助手となります。その際、実験の失敗から偶然、プラスチックの一種である「ポリアセチレン」の薄膜化に成功しました。
さらに76年には、この薄膜に少量の臭素を加えると、電気の通りやすさが1000万倍も高まることを発見します。
この「電気を通すプラスチック」、いわゆる「導電性ポリマー」の開発は、情報技術(IT)産業を大きく発展させ、現在も、タッチパネルの表面やコンピュータのコンデンサー、携帯電話の電池などに幅広く利用されています。
これらの業績から、2000年には米国の2氏とともにノーベル化学賞を受賞しました。
1982年から2000年まで筑波大で教授を務め、同年には文化勲章を受章しています。
01年から2年間、政府の総合科学技術会議(当時)の議員を務め、科学技術政策の指針づくりに貢献しました。
白川さんを追悼して、著作や関連展示を紹介します。
展示資料
- 『ノーベル賞の科学 化学賞編』
- 矢沢サイエンスオフィス‖編著,技術評論社,2010.7,当館請求記号:377.7/N 9
- 『ノーベル賞117年の記録』
- ノーベル賞の記録編集委員会‖編,山川出版社,2017.12,当館請求記号:377.7/P 7
- 『自然に学ぶ』
- 白川/英樹‖著,法藏館,2020.1,当館請求記号:404/Q 0
- 『化学者たちのセレンディピティー』
- 吉原/賢二‖著,東北大学出版会,2006.6,当館請求記号:430.21/N 6
- 『化学に魅せられて』
- 白川/英樹‖著,岩波書店,2001.1,当館請求記号:578/N 1
- 『導電性高分子のはなし』
- 吉野/勝美‖著,日刊工業新聞社,2001.10,当館請求記号:578/N 1
- 『私の歩んだ道』
- 白川/英樹‖著,朝日新聞社,2001.2,当館請求記号:578/N 1
- 『はじめての導電性高分子』
- 倉本/憲幸‖著,工業調査会,2002.11,当館請求記号:578/N 2
- 『実験でわかる電気をとおすプラスチックのひみつ』
- 白川/英樹‖共著,コロナ社,2017.12,当館請求記号:578.4/P 7
- 『よくわかる最新プラスチックの仕組みとはたらき』
- 桑嶋/幹‖著,秀和システム,2019.10,当館請求記号:578.4/P 9
- 『身近なプラスチックがわかる』
- 西岡/真由美‖著,技術評論社,2020.11,当館請求記号:578.4/Q 0
- 『くらしにつながるノーベル賞』
- 若林/文高‖監修,文研出版,2013.12,当館請求記号:J/377
- 『こどもノーベル賞新聞』
- 若林/文高‖監修,世界文化社,2016.10,当館請求記号:J/377
- 『ノーベル賞を知る 3』
- 講談社‖編,講談社,2020.2,当館請求記号:J/377

