古文書の読み方・学び方について調べる(調べ方案内No.65)

古文書や、そこに書かれたくずし字の読み方と学び方について調べるための資料とその探し方をご紹介します。

なお、当館では、古文書やくずし字の判読は行っておりません。判読については、山口県文書館や、各市町の民俗資料館など、専門機関にご相談ください。

なお、調べ方案内「古文書の読み方・学び方について調べる」の印刷用ファイルはこちら(PDF,524.5KB)です。ダウンロードしてご利用ください。

古文書・くずし字を読む第一歩

古文書やくずし字に親しむための本をご紹介します。

『読めれば楽しい!古文書入門』(小林正博 編,潮出版社,2017.3,請求記号:210.029/P 7)
江戸時代の木版本や、手紙、歌集など、多様な資料で用いられているくずし字に触れることができる本。くずし字の写真と解読文が見開きに並べられていて、見やすい。
『読めれば楽しい!古文書入門』を県内図書館から探す。
『絵で学ぶ古文書講座』(油井宏子 著,柏書房,2011.5,請求記号:202.9/P 1)
幕末の異国船との遭遇に関する古文書を読み解いた本。くずし字や図版を、本文中に多くのせていて、古文書解読の過程を疑似体験する感覚で読むことができる。
『絵で学ぶ古文書講座』を県内図書館から探す。
『古文書を読む』(京都造形芸術大学 編,飛鳥企画,2002.4,請求記号:202.9/N 2)
中世から江戸時代までの様々な史料(古文書、絵図、碑文など)を読むための入門書。活字化された文書を読むことから始まって、崩し字の読み方や、独特の文法、用語などを段階的に学ぶことができる。大判で、写真や図表も充実。
『古文書を読む』を県内図書館から探す。

くずし字の判読のための辞典など

くずし字の辞書や、その使い方、その他くずし字を判読するための本をご紹介します。

『くずし字用例辞典』(児玉幸多 編,東京堂出版,1993.6,請求記号:R811.2/M 3)
くずし字を読むための辞典の定番的資料。有名な古文書や手紙などに基づいたくずし字の使用例が多く収録されており、読めない字を前後の字や文脈から推測するときなどに便利。部首索引、音訓索引あり。館内利用資料。
『くずし字用例辞典』を県内図書館から探す。
『くずし字解読辞典』(児玉幸多 編,東京堂出版,1993.2,請求記号:728.03/N 0)
くずし字を読むための辞典。起筆(字の書き始め方)から探すことができ、部首やくずし方などが分からない字を読むときに便利。音訓索引あり。
『くずし字解読辞典』を県内図書館から探す。
『くずし字辞典を引いて古文書を読もう』(油井宏子 著,東京堂出版,2019.4,請求記号:210.029/P 9)
くずし字の辞典を上手く使って、くずし字を覚えたり、古文書を読んだりする効果的な方法を解説した本。具体的に辞書を紹介しながら、くずし字の学習、解読の要点や過程を紹介している。
『くずし字辞典を引いて古文書を読もう』を県内図書館から探す。
『古文書くずし字200選』(柏書房編集部 編,柏書房,2001.11,請求記号:202.9/N 1)
辞典ではないが、古文書に頻出する字、200字を厳選して、その用例を掲載した本。1字につき1ページ使っていて見やすく、その字を読むときのコツや用例の特徴なども簡単に解説している。
『古文書くずし字200選』を県内図書館から探す。

古文書の言葉を調べる辞典・辞書

古文書独特の用語などについて調べるための辞典・辞書をご紹介します。

『古文書用字用語大辞典』(荒居英次[ほか] 編集,柏書房,1980.8,請求記号:R210.08/L 0)
古代から明治中期ごろまでの古文書の用語や用字などを広く収録して解説した辞典。類書に、江戸時代の地方(ぢかた)文書(村などの文書)の用語に特化した『古文書用語大辞典』(佐藤孝之 著,新人物往来社,2006.4,請求記号:R210.5/N 6)もある。いずれも館内利用資料。
『古文書用字用語大辞典』を県内図書館から探す。
『防長歴史用語辞典』(石川卓美 著,マツノ書店,1986,請求記号:Y203/L 6)
山口県の地方史、特に藩政期の法令などに使われた用語を解説した辞典。村別統計や萩藩の要職歴任年表など、萩藩関係の古文書を読むための情報も広く収録している。字画索引あり。館内利用資料。
『防長歴史用語辞典』を県内図書館から探す。
『近世防長古文書用語辞典』(石川敦彦 編,石川栄子,2017.5,請求記号:Y203/P 7)
萩藩を中心に、支藩も含め、関係する用語を広く収録した、山口県関係の江戸期の古文書を読むための辞典。『防長歴史用語辞典』に比べ、解説が簡潔だが、収録語が多い。用字の画数順に収録。館内利用資料。
『近世防長古文書用語辞典』を県内図書館から探す。
『国史大辞典 1-15』(国史大辞典編集委員会 編,吉川弘文館,1979-97,請求記号:R210.03/K 9)
日本史の百科辞典。日本史に関することがらについて知りたいとき、最初に引くべきものとされる。館内利用資料。
『国史大辞典』を県内図書館から探す。
『角川古語大辞典 第1巻-第5巻』(中村幸彦 [ほか] 編,角川書店,1982-1999,請求記号:R813.6/L 2)
古典を読むために編まれた古語辞典。奈良時代から江戸時代末までの古語を広く収録し、解説している。館内利用資料。
『角川古語大辞典』を県内図書館から探す。

アプリやインターネットを使って学ぶ

古文書の学習に、スマートフォンなどのアプリやインターネットを活用するための本やウェブサイト(2020年6月25日最終確認)をご紹介します。

『アプリで学ぶくずし字』(飯倉洋一 編,笠間書院,2017.2,請求記号:210.029/P 7)
スマートフォンやタブレットなどで使えるくずし字学習アプリ、KULA(クーラ)を使ったくずし字の学び方を解説した本。
『アプリで学ぶくずし字』を県内図書館から探す。
“みんなで翻刻”(国立歴史民俗博物館,東京大学地震研究所,京都大学古地震研究会)
インターネット上で古文書の翻刻に参加できるウェブサイト。誰でも参加できる上、参加者同士で翻刻に関する助言をしあったり、AIのくずし字自動認識機能による支援を受けたりすることができる。
“電子くずし字字典データベース”(東京大学史料編纂所)
古文書のくずし字を、字や読み、部首から検索できるウェブサイト。同様のサイトに“くずし字データベース検索”(人文学オープンデータ共同利用センター )もある。

古文書・くずし字に関する本をもっと探すときは

  • 当館ウェブサイトの「蔵書検索(詳細検索)」や、館内の蔵書検索機で、「件名」の欄に「古文書」または「くずし字」と入力して検索。
  • 2階人文と社会のフロアで、請求記号が「202.9」「210.09」の本棚を、2階文学と芸術のフロアで、請求記号が「728」の本棚を探す。

お探しの資料が見つからないときは、当館職員へお尋ねください。

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