児玉花外について調べる(調べ方案内・やまぐちの文学者編 No.012)

作成日:2024年11月30日、公開日:2024年12月26日

児玉花外の作品を読んだり、彼について調べたりするための、基本的な資料をご紹介します。

ここで取り上げた資料は、2階の「ふるさとやまぐち文学ギャラリー」や、「山口県文学」の棚にあります。

この他にも、関係する資料があります。くわしくは、カウンターの職員にお尋ねください。

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人物紹介

児玉こだま花外かがい
生没年:1874-1943、ゆかりの地:長門市、ジャンル:詩

明治から昭和初期にかけて活躍した詩人。本名、伝八。

明治7年7月7日、京都に生まれる。父は元萩藩の陪臣。

バイロンなどに傾倒、社会主義に関心を抱き、弱者や社会の変革を新体詩にうたったが、詩集『社会主義詩集』が文学作品として初めて発禁処分を受けた。

その後も詩作を続け、後年、父祖の地山口を訪れた際には多くの即興詩を残した。

昭和18年9月20日、東京の養育院で死去。69歳。

参考文献:『やまぐちの文学者たち 増補版』(やまぐち文学回廊構想推進協議会 編集・発行,2013,請求記号:Y910/P 3)

資料紹介

主な伝記

『児玉花外 その詩と人生』(谷林博 著,白藤書店,1976,請求記号:Y911.5/K 6)
花外の主要な作品を各詩集から収録した「児玉花外詩集抄」と、花外の一生をその時々に作られた作品とともに紹介する「伝記篇」を収録。略年譜、著作一覧、参考文献目録あり。
『不遇の放浪詩人 児玉花外』(太田雅夫 著,文芸社,2007,請求記号:Y911.5/N 7)
花外の生涯について、明治期を中心に詳述した伝記。発禁処分により失われた『社会主義詩集』の写本についても詳しい。年譜あり。

作品集など

“国立国会図書館デジタルコレクション”(国立国会図書館)
花外の作品は著作権保護期間が満了しているため、『花外詩集』『ゆく雲』『東京印象記』などを同サイト上で読むことができる。また、国立国会図書館の個人利用登録を行うと、『社会主義詩集』の復刻版なども利用できる。「詳細検索」画面の「著者・編者」欄に「児玉花外」と入力することで、花外の作品集を検索できる。
『児玉花外詩集 在山口未公刊詩資料』(桑原伸一 著,白藤書店,1982,請求記号:Y911.5/L 2)
花外が後年、山口を訪れた際に作られて防長新聞などに掲載され、その後、詩集などに収録されないままに終わった作品を集めた詩集。

研究文献など

『近代文学研究叢書 52』(昭和女子大学近代文学研究室 著,昭和女子大学近代文化研究所,1981,請求記号:R910.28/I 6)
花外ほかの文学者について、それぞれ評伝と作品論、参考文献リストなどを収録したもの。発表媒体・発表年月日を記載した、網羅的な作品リストがある。
“国文学・アーカイブズ学論文データベース”(国文学研究資料館)
国文学研究資料館で所蔵する日本国内で発表された研究論文を検索できるページ。花外に関する論文を幅広く探すことができる。

文学館・史跡など

「児玉花外詩碑 」(長門市)
長門市深川の大寧寺に、花外の詩碑がある。また、彼の詩碑は、萩市堀内の指月公園内にもある。
参考文献:『山口県の文学碑』(山本武 著,[山本武],1983.4,請求記号:Y910/L 3)

このほか、当館ウェブサイトや館内検索機の「なんでも検索」で「児玉花外」と検索すると、関連資料を探せます。

ウェブサイトの最終確認日:2024年11月30日

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