久坂玄瑞(明治維新人物調べ方案内 No.12)

久坂玄瑞について調べる資料をご紹介します。資料は山口県資料コーナーの他、書庫内にあります。

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人物紹介

久坂玄瑞(クサカ・ゲンズイ)
天保11年(1840)~元治元年(1864)
通称:誠・義助、諱:通武、字:玄瑞・実甫、雅号:秋湖・江月斎、幼名:秀三郎

長州藩士。藩医である久坂良迪(りょうてき)の三男として長門国萩の平安古に生まれる。母・富子、次いで兄・玄機(げんき)と父が亡くなったため、安政元年(1854)に家督を継ぐ。同3年に松下村塾に入り、同4年に松陰の妹・文と結婚。

攘夷運動の指導的立場として、文久2年(1862)イギリス公使館の焼き討ちや、光明寺党を結成し関門海峡を通航する外国船への砲撃を行うも、元治元年(1864)の禁門の変(蛤御門の変)で負傷し、鷹司邸で自刃。25歳没。

高杉晋作とともに「村塾の双璧」と呼ばれ、吉田松陰に「防長年少第一流の人物」と評された。

資料紹介

著作・書簡など

『久坂玄瑞全集』(福本義亮編 マツノ書店 1992 請求記号Y289/KU82)
年譜や詩歌文稿、日記、著作、書簡、久坂家略系など。和歌集「江月斎歌稿」や、藩主・毛利敬親へ提出した意見書「廻瀾条議(かいらんじょうぎ)」「解腕痴言(かいわんちげん)」、妻・文へ宛てた手紙をまとめた「涙袖帖(るいしゅうちょう)」も収録。昭和9年刊『松下村塾偉人久坂玄瑞遺稿』の改題復刻。
『久坂玄瑞文書』(妻木忠太著 妻木五郎 1983 請求記号Y289/KU82)
安政3年~文久元年の書簡をまとめたもの。年譜も詳しい。昭和19年刊『久坂玄瑞遺文集上』の改題復刻。
『久坂玄瑞遺墨』(一坂太郎著 東行庵 1994 請求記号Y289/KU82)
詩歌・書簡など百数十点の写真を掲載。『久坂玄瑞全集』(福本義亮/編)、『久坂玄瑞文書』(妻木忠太/著) 掲載以外の書簡を解読。特に文久3年~元治元年の書簡を中心に翻刻。
『楫取家文書1 日本史籍協会叢書 55』(日本史籍協会編 東京大学出版会 1984 請求記号Y215.8/L4)
「涙袖帖」を収録。

伝記・人物紹介

『久坂玄瑞』(武田勘治著 マツノ書店 1998 請求記号Y289/KU82)
詩歌や書簡を紹介しながら玄瑞の生涯をまとめた伝記。『久坂玄瑞文書』(妻木忠太著)に掲載の年譜も収録。昭和19年刊の復刻。
『久坂玄瑞』(香川政一著 東行庵 2000 請求記号Y289/KU82)
物語風の伝記で台詞も多い。数々の逸話も紹介。昭和14年刊の復刻。
『維新の礎士 久坂玄機 玄瑞兄弟』(岡崎兵衛著 1996 請求記号Y289/KU82)
第一部で兄・玄機、第二部で玄瑞を紹介。二人の関連年表もあり。
『久坂玄瑞 萩ものがたりVol.44』(一坂太郎著 萩ものがたり 2014 請求記号Y289/KU82)
玄瑞の生涯を分かりやすくまとめた小冊子。
『涙袖帖 久坂玄瑞とその妻』(伊賀上茂著 マツノ書店 2014 請求記号Y159/P 4)
物語風に玄瑞と妻・文を描く。昭和19年刊の復刻。
『高杉晋作と久坂玄瑞』(池田諭著 大和書房 2015 請求記号Y289/Ta54/P 5)
高杉晋作との対比を中心に、書簡などを多く紹介。
『吉田松陰-久坂玄瑞が祭り上げた「英雄」朝日新書 502』(一坂太郎著 朝日新聞出版 2015 請求記号Y289/Y86/P 5)
松陰や玄瑞について、また二人の関係や松陰の死後にとった玄瑞の行動について書かれている。

分かりやすくまとめたもの

『月刊・松下村塾 V0l.2 吉田松陰と久坂玄瑞』(月刊 松下村塾編集部編 山口産業 2004 請求記号Y289/Y86/N4)
玄瑞の生涯をまとめた1冊。巻末の年表により名前の移りかわりも分かりやすい。
『週刊ビジュアル日本の合戦 No.23 久坂玄瑞と禁門の変』(講談社 2005 請求記号Y215.8/N 5)
漫画を交えてまとめた1冊。簡単な系譜もあり。

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