国立国会図書館で収集・保存しているデジタル資料を検索・閲覧できる「国立国会図書館デジタルコレクション」に収録された資料のうち、幕末維新期に活躍した長州藩の志士たち10人の伝記や日記・史料類で、インターネット上で利用できるもののリストです。

人物ごとに、名前の50音順に掲載しています。また、資料は、比較的読みやすいものを1~3点程度選んで掲載しています。リストで取り上げた資料の最終確認日は2020年5月1日です。

伊藤博文

『伊藤公実録』
(中原邦平 著,啓文社,1910)
伊藤の誕生から王政復古までの半生を講演風に述べたうえで、明治以後の履歴を載せたもの。モノクロ、目次から本文へのリンクあり。
『孝子伊藤公』
(末松謙澄 著,末松謙澄,1911)
伊藤の書簡に、伝記を加えて編年的にまとめたもの。モノクロ、目次から本文へのリンクあり。

井上馨

『世外井上公伝 第一巻~第五巻』
(井上馨侯伝記編纂会 編,内外書籍,1933-1934)
井上の詳細な伝記。第五巻には、井上の養子で、外交官などとして活躍した井上勝之助の小伝も収録。カラー、目次から本文へのリンクあり。
『明治元勲井上侯実伝』
(伊藤痴遊 (仁太郎) 著,博文館,1909)
政治家・講談師であった著者による井上の伝記。ペリーの浦賀来航から明治政府樹立までの井上の半生を講談風にまとめたもの。モノクロ、目次から本文へのリンクあり。

大村益次郎

『大村益次郎小伝』
(萩原新生 著,大村奉賛会東京市部,[1942])
大村の生涯を簡潔にまとめた小冊子。カラー。
『故兵部大輔贈徒三位大村益次郎永敏公逸話』
(天野御民 編,桂梅吉,1898)
同時代人であった編者が集めた大村のエピソードをまとめたもの。モノクロ。

木戸孝允(桂小五郎)

『松菊木戸公伝 上』『松菊木戸公伝 下』
(木戸公伝記編纂所 編,明治書院,1927)
木戸の正伝ともいうべき伝記。その生涯を、当時の政治状況などを含めて詳述。カラー、目次から本文へのリンクあり。
『木戸松菊略伝』
(妻木忠太 著,妻木忠太,1926)
『松菊木戸公伝』の編纂主任でもあった著者による木戸の伝記。カラー、目次から本文へのリンクあり。
『木戸孝允文書 第一~第八』
(木戸公伝記編纂所 編,日本史籍協会,1929-1931)
木戸の書簡を中心に、建言書や自叙、歌謡・俳句・詩集、略年譜等を収録したもの。カラー、目次から本文へのリンクあり。

久坂玄瑞

『維新日乗纂輯 第1』
(岩崎英重 編,日本史籍協会,1925)
幕末期の日記類を集めたもの。久坂の日記、「江月斎日乗」を翻刻したものを読むことができる。ほかに、高杉晋作らを助けた豪商白石正一郎の日記、「白石正一郎日記」なども収録。モノクロ。
『江月斎遺集 乾』『江月斎遺集 坤』
(久坂玄瑞 (義助) 著,久坂道明,1877
久坂の著述、漢詩、和歌などを集めた詩文集。モノクロ。

高杉晋作

『高杉晋作』
(横山健堂 著,武侠世界社,1916)
山口県出身の評論家、横山健堂による伝記。松下村塾生であった横山の父が残した手記をもとに、高杉の妻や山縣有朋、井上馨、伊藤博文ら関係者から話を聞き取るなどしてまとめたもの。モノクロ、目次から本文へのリンクあり。
『高杉晋作小伝』
(香川政一 著,白銀日新堂,1936年)
萩の郷土史家による伝記。当時の若者を対象としており、比較的読みやすい。カラー、目次から本文へのリンクあり。
『東行先生遺文』
(高杉晋作 著[他],民友社,1916)
高杉の詩文、書簡などを集めた上、略伝や年譜、高杉家の略系図等を収録したもの。カラー、目次から本文へのリンクあり。

広沢真臣

『広沢真臣日記』
(大塚武松 編,日本史籍協会,1931)
文久3年(1863年)から明治4年(1871年)までの広沢の日記・備忘録を翻刻(漢文)して収録。モノクロ、目次から本文へのリンクあり。

前原一誠

『前原一誠伝』
(清水門弥 編,宝文館,1897)
前原の伝記。文語文でやや読みにくい。モノクロ。
『前原一誠 不運なる革命児 4版』
(来原慶助 著,平凡社,1926)
前原を中心に、明治9年(1876年)の士族反乱の経緯を描いたもの。カラー、目次から本文へのリンクあり。

山県有朋

『公爵山県有朋伝 上・中・下卷』
(徳富猪一郎 編,山県有朋公記念事業会,1933)
近代を代表するジャーナリストの一人、徳富蘇峰(猪一郎)による詳細な伝記。カラー、目次から本文へのリンクあり。一部欠ページあり。
『懐旧記事 第1巻 第2,3巻 第4,5巻』
山県有朋 (含雪) 述,秋月新太郎 記,丸善,1898)
山県による、安政4年(1857年)から慶応3年(1867年)の回想録。奇兵隊の活躍などが活写されている。モノクロ。

吉田松陰

『吉田松陰』
(徳富猪一郎 著,民友社,1927)
近代を代表するジャーナリストの一人、徳富蘇峰(猪一郎)による伝記。カラー、目次から本文へのリンクあり。
『吉田松陰全集 全12巻』
(山口県教育会 編,岩波書店,1939-1940)
吉田松陰の全集のうち、普及版と呼ばれるもの。漢文は書き下してあるうえ、読み仮名、注釈があり比較的読みやすい。カラー、目次から本文へのリンクあり。
なお、書き下しや注釈がないが、関係文書を広く収めた定本版(全10巻)もあり。

戻る